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かなう願いかなわぬ望み 19KB 虐待-普通 愛護 観察 理不尽 野良ゆ 都会 透明な箱 現代 虐待人間 愛護人間 独自設定 頭のおかしい人間が出る by触発あき ※独自設定垂れ流し ※頭のおかしい人間さんがでます ※ややハードな愛で描写あり ※作者名をコメント欄に入れてみるテスト。自己主張激しすぎ? でも読みたくない人は避けられるよなあ、とか ゆっくりれいむは、永遠にゆっくりしようとしていた。 雪もちらつき始めた街角。通りの端に、そのゆっくりれいむはいた。 汚れていた。その髪も肌も土埃や排気ガスに染まって元の色もわからないほどだ。ゆっく り特有の丸みも崩れ、ぐにゃりとつぶれたその姿は、栄養不足で体内の餡子が減ったため だろう。紅白で鮮やかなはずのおりぼんもすっかりくすんでいる。 もとは饅頭という食べ物だったはずなのに、その有様は生ごみ以下だった。 今、街を歩くゆっくりは少ない。山と違い、街中は季節を問わず食べ物を得る機会がある。 それでもゆっくりというナマモノは基本的に寒さに弱く、好んで冬空の下、動き回ったり しない。だから暖かいうちに食べ物を集め、冬ごもりをする。 れいむは冬ごもりに失敗した。 食べ物は思うように集めることができなかった。ただの段ボールでしかないおうちは毛布 もなにもなく、大して寒さを防いではくれない。食糧不足と寒さに体力を削られ、なおさ ら冬ごもりの準備は難航した。そして、限界が訪れた。 野良のゆっくりには珍しくない、ありふれた結末だった。 今日もまた、厳しくなる寒さのなか必死に走り回ったが、食べ物は集まらなかった。そし てついに体力が尽き、跳ねるどころかはいずることすらできなくなっていた。 だから、誰か食べ物を恵んでくれる人間はいないかと、人通りのある道に必死にやってき たのだ。 そんな望みがかなうはずないなんてこと、野良としてそれなりの期間を生きてきたゆっく りならわかることだ。しかし、れいむにはそうする他になかった。そんな奇跡と呼ぶのも おこがましい無謀な賭けに出るしか道はなかったのだ。 その目論見は当然かなうことなく、道行く人々はれいむをよけて歩くばかりだ。目を向け ることすらほとんどなく、たまにあっても顔をしかめるだけだ。道ばたのゴミを進んで片 づける世話焼きでも現れない限り、れいむはきっとこのままだろう。 れいむは寒さに遠のく意識の中、自分が「永遠にゆっくり」しようとしていることを自覚 した。 「ゆっくりしたいよ……」 ただひとつの、ゆっくりなら誰もが持つ、しかしなによりも大切で切実な願い。 だが、野良ゆっくりのその願いがかなられる事など、ほとんどない。 だが。 「あなた、ゆっくりしたいの?」 上からの声に目を上げれば、そこには暖かな微笑みがあった。 淡いピンクのコートで包まれたほっそりとした身体。長くきれいな黒髪。細面に大粒の黒 瞳が輝いていた。 れいむは思った。 きれいだ。穏やかで暖かで、なにより……とってもゆっくりしている。 だかられいむは絞り出すように叫んだ。 「ゆっくりしたいよ……!」 れいむの願いを、暖かな笑顔が受け止めた。 「わかったわ。わたしがあなたのことを、責任もってゆっくりさせてあげるわ」 凍えた餡子に響く、穏やかで暖かな声だった。 その声は夢のようにゆっくりしている。だかられいむはこれは夢なのだと思った。 「ゆっくりしていってね……!」 だかられいむは、眠るようにそう答えることしかできなかった。 薄れゆく意識の中、おねえさんがうなずくのを見たような気がした。 「どうせゆめなら、もっとみていたいよ」……そう望みながら、れいむの意識は闇に溶け た。 かなう願いかなわぬ望み 夢は、覚めなかった。現実だった。 れいむはおねえさんに拾われて、おうちにつれていってもらった。広々とした一軒家、お ねえさんは一人暮らしのようだった。 家に上がると、れいむはまず身体をきれいにしてもらった。 お風呂場に連れられ、スポンジタオルで肌を洗い、髪シャンプーで髪の汚れを落としても らった。 ゆっくりは水に溶けるため濡れるのを嫌がるものだ。だが、餡の底まで身体の冷えていた れいむには、水への恐怖よりお湯の暖かさへの喜びの方が勝った。 「ゆうぅ、ぽかぽか、あわあわ、ゆっくりできるよぉ」 おりぼんは別に洗濯されており、そのことが少し不安だったが、おねえさんに優しい笑顔 で大丈夫と言われ、れいむはゆっくりできた。 お風呂が終わると、ドライヤーで丁寧に乾かしてもらった。洗濯が終わり、アイロン掛け で新品のようになったおりぼんを綺麗に結びなおしてもらった。 身支度が済むと、おねえさんはれいむを姿見の前までつれていってくれた。 「どう、れいむちゃん? これが今のあなたよ」 「ゆうう! れいむ、すっごくゆっくりしてるよおおお!」 鏡の中には、先ほどまでの汚い饅頭のできそこないなどとはとても思えない美ゆっくりが あった。おりぼんがなければそれが自分だとわからなかったかもしれない。 「さあ、つぎはごはんをたべましょうね」 おねえさんは様々なあまあまを用意してくれた。ケーキ、焼き菓子、チョコレート。飲み 物はオレンジジュース。 「むーしゃ、むーしゃ、しあわせーっ!」 ゆっくりの心と体を満たすあまあまの数々を、れいむは感動の涙を流しながら存分に味わ った。 「ゆふぅ……ぽんぽんいっぱいだよお……」 食べ終わった後はのんびりとした。部屋の中は暖房で暖かだった。 綺麗になり、腹も満ち、寒さに震える心配もない。生まれたときから野良だったれいむに とって、生まれて初めての「ゆっくり」だった。 「おねえさん、ありがとう!」 れいむは心から感謝の言葉を言った。 ゆっくりは欲望を満たされればさらなる欲を出し、増長するものだ。厚意を見せた人間を どれい呼ばわりすることすらある。だが、死の間際から「しあわせー」へのあまりの急転 直下な展開は、ゆっくりであるれいむにすら素直に感謝する余裕を与えたのだった。 「れいむちゃん、ゆっくりしてる?」 「ゆうう! れいむ、とってもゆっくりしてるよ!」 「本当にゆっくりしている?」 「ゆっくりしてるよ!」 「本当に?」 「……ゆうう? ゆっくり、してるよ?」 しつこく聞いてくるおねえさんに、れいむは違和感を覚える。 綺麗になって、おなかもいっぱい。暖かな場所にいて、これ以上望むこともない。 そこで、はっと気がついた。 「おねえさんはやくそくどおり、れいむのことをゆっくりさせてくれたよ。だから、もう おわかれなの……?」 野良である程度、生き延びたゆっくりなら必ず知っていること。 人間は、おそろしいもの。下手な口を利けば簡単につぶされてしまう。人間を下に見る愚 かなゲスもいる。だが、れいむは冬ごもりを失敗させる無能ではあるものの、分をわきま えてはいた。人間の強さを知っていた。だから今まで生きてこられたのだ。 あまりの「しあわせー」に忘れかけていたが、おねえさんは別に「飼いゆっくりにしてく れる」と言ったわけではない。この「しあわせー」が続くとは限らない。冬空の下の寒さ を思い出し、れいむは身震いした。 そんなれいむを気遣うように、おねえさんは静かに首を振った。 「いいえ。そんなことはしないわ」 れいむはほっと息をついた。だが、おねえさんの言葉はそこで終わりではなかった。 「わたしはれいむちゃんのことを責任を持ってゆっくりさせてあげるって約束したわ。ま だそれを果たせていない」 「ゆうう? れいむ、とってもゆっくりしるよ! おねえさんのおかげで、おりぼんもき れいになって、ぽんぽんもいっぱいで、とってもとってもゆっくりしてるよ!」 質問の意味が分からず、れいむは首を傾げて斜めになった。野良で夢見ることすらできな かった「しあわせー」の数々、これ以上にゆっくりできることはれいむの餡子脳には浮か んでこなかった。 おねえさんの意図を伺おうと顔を見たら、目があった。 そして、れいむは固まった。 おねえさんの目は、ぞっとするほど真剣だった。 「ねえ、れいむちゃん。あなたの一番ゆっくりできることって、なに?」 「ゆ? い、いちばんゆっくりできること?」 「綺麗にしてもらうこと? 食べること? 寝ること? おうたを歌うこと?」 「ゆ? ゆ? ゆゆ?」 矢継ぎ早の質問にれいむは混乱する。自分がゆっくりできることはわかる。今日おねえさ んにしてもらったこと全部だ。だが、どれが一番かと言われると、わからなくなってしま う。 れいむはうんうん唸って、真剣に考えだす。 「……そうね、急に言われてもわからないわよね。じゃあ、みんなのお手本を見せてあげ るわ」 「おてほん?」 おねえさんはれいむを抱き上げると、歩きだした。 向かった先は下へ向かう階段だった。地下へと続いている。この家には地下室があるよう だった。 「さあ、れいむ。好きなのを選んで」 おねえさんが分厚い扉を開いた。 目に飛び込んできた光景、身体に響く無数の音に、 「な、なんなのこれえええええ!?」 れいむは絶叫した。 そこには整然と積み上げられた透明な箱があり、それぞれにゆっくりが入っていた。 そのいずれもが、奇妙な有様で苦しみうめいているのだ。 それなのに、 「みんな、ゆっくりしているでしょう?」 おねえさんはさっきまでとまったく変わらず、穏やかで優しい微笑みを浮かべている。 れいむには訳がわからなかった。 「みんなぜんぜんゆっくりしてないよおお!?」 「そう? たとえば、どのゆっくりがゆっくりしてない?」 「ちぇん! あのちぇん、ゆっくりしてないよ!」 れいむが目で指し示したのは、大きな透明な箱の中で跳ね続けるちぇんだった。 箱の底面はルームランナーのようにベルトが回転している。そして箱の面のひとつ、ちぇ んの背後には、画鋲のピンがびっしりと逆さに張られている。もしちぇんが跳ねるのをや めたら、ベルトに運ばれ串刺しにされてしまうことだろう。 「わか、わか、わかるよおおおお!」 涙と涎を垂らしながら必死に跳ねるその様は、ゆっくりしているとはほど遠い。 だが、おねえさんの微笑みはやはり崩れない。 「ちぇんは、『かけっこするのが一番ゆっくりできる』と言ったのよ」 声もまた、穏やかなものだった。 「危なく見えるかもしれないけど、大丈夫。画鋲のピンはそんなに長くないから、大けが にはならない。ただ、すごく痛いだけ。それにルームランナーはちぇんが限界に来る頃、 一定時間止まるように毎日調整しているわ。食事の時と眠るときも止めてあげる。だから ちぇんは、ずっと『かけっこ』できるの。絶対に死なせない、ずっとやめさせない。ステ キでしょ?」 おねえさんは笑みを深くして、確信を込めていった。 「だってわたし、ちぇんと約束したもの。『責任を持ってゆっくりさせてあげる』って」 ちぇんは死にものぐるいで走っていた。わき目もふらず、ただ延々と。やがて、限界が来 たらしい。ちぇんはぐちゃりとルームランナーの上につぶれ、動かなくなった。同時に、 ルームランナーは止まった。「よし、計算通り」、とおねえさんはつぶやいた。 れいむはぞっとした。 「ゆうう! ちぇんがくるしそうだよ! やめてあげてよ!」 「そうかしら? じゃあ、聞いてみましょう。ちぇん! あなた、ゆっくりできてない?」 動きを止め、息も絶え絶えだったちぇんがびくりとふるえた。そして、チョコの奥から叫 んだ。 「わかるよー! ちぇんはとってもゆっくりてるんだよー!」 そう言うと、再びぐんにょりと潰れた。気を失ったらしい。 「ね? ゆっくりしているって言ったでしょ?」 れいむは呆然とするばかりだった。 それかられいむは「一番ゆっくりできることをしている」ゆっくりたちを、次々と紹介さ れた。 「このまりさは、『静かにゆっくりするのが一番ゆっくりできる』と言っていたわ」 その透明な箱の中にいるまりさは、口がなかった。口のあった場所はつるりとした肌があ るだけだった。その跡形のなさは、ふさがれたとか縫われたとかといった感じではない。 口をのどの奥から口と言う器官すべてを取り除いて、餡子をつめて小麦粉の皮でふたをし たようだった。 ほっぺたのあたりには透明なチューブがつながっていた。 「いろいろ静かにする工夫をしたけど、結局まりさがわめきちらすのが一番うるさかった の。だからおくちをとってあげたわ。動いて音もでないよう、あんよも焼いた。この透明 な箱も防音だから、外の音はなんにも聞こえない。ごはんはチューブからオレンジジュー スを注入してあげているわ」 れいむが見ると、まりさはぎょろぎょろと目を向けてきた。ゆっくりにしても異様に大き く、よく動く目だった。無音のなか、まりさは見ることしかできないのだろう。 「このれいむは『大事なおちびちゃんといっしょにいるのが一番ゆっくりできる』と言っ ていたわ」 そのれいむは、頭に大きなこぶが二つついていた。こぶにはそれぞれ目と口と髪とおかざ りがあった。 赤ゆっくりだ。 赤ゆっくりがれいむにくっつけられているのだ。おそらくあんよをはがされ、親れいむの 頭を切り開き、無理矢理つけたのだろう。 融合させられた親子は、目をギョロギョロとあちこちをバラバラに見ており、だらしなく 開いた口からは涎をたらしている。 「絶対に離ればなれにならないよう、くっつけてあげたの。みんないっしょで、しあわせ そうよね?」 おねえさんがほほえみかけると、「げげげっ」と親子のれいむはわらった。 「このぱちゅりーは、『本を読むのが一番ゆっくりできる』と言っていたわ」 透明な箱の中ではぱちゅりーが淡々と本のページをめくっていた。瞬き一つしない。いや、 できない。 瞼が切り取られていた。 目の縁には、透明なチューブが取り付けられていて、時折そこから水が漏れでていた。 「ずっと本を読見続けられるよう、まばたきをしないで済むようにしてあげたわ。そろそ ろ読み終わりそうね。また本を換えてあげなきゃいけないわ」 ぱちゅりーは機械のように一定時間ごとにページをめくるだけだった。本当に読んでいる のかわからなかった。 ほかにも、様々なゆっくりがいた。 「『すっきりー』が一番ゆっくりできる」と言ったありすは、振動する箱の中で延々とす っきりし続けていた。箱の中に満たされたオレンジジュースと自らが放出したカスタード を栄養に、すっきりーはいつまでも止まらないようだった。 「ありすって本当にすっきりが好きね」とおねえさんは笑った。 「あまあまを食べるのがゆっくり一番ゆっくりできる」と言ったまりさは、チューブから あまあまをちゅうちゅう吸っていた。チューブの元は二つに分かれていて、片方はオレン ジジュースが、もう片方はまりさの後頭部に刺さっていた。まりさは自分の餡子とオレン ジジュースが混ざったものを吸っているのだ。 「あまあまを無限に用意なんてできないから、まりさ自身にも協力してもらったの」と、 おねえさんは笑った。 「おうたがいちばんゆっくりできる」と言ったれいむは、スピーカーの入った透明な箱の 中にいた。おねえさんによると、れいむがおうたを歌っている間は録音し、れいむがおう たをやめるとスピーカーから録音したおうたが流れるのだという。透明な箱は防音なので 外からはわからないが、箱の中は24時間絶え間なくおうたが聞こえるのだという。 「おうたをたっぷり歌えて聞けて、とっても楽しそうよね」と、おねえさんは笑った。 何匹も何匹も、自分が一番ゆっくりできると言ったことを続けさせられているゆっくりを 見せられた。 みな、苦しんでいるようにしか見えなかった。 「みんな、ほんとうにゆっくりしているの……?」 「当たり前じゃない。一番ゆっくりできることをさせてあげてるんだもの。ゆっくりして いないはずがないわ」 「でも……」 「うん、そうね。確かに、もうゆっくりできないって言った子はいたわ。ひどい嘘つきよ ね」 「うそつき……?」 「ええ、嘘つきよ。だって一番ゆっくりしていることをしているはずなのにゆっくりでき ないってことは、最初に嘘をついたことになるもの。そういう子にはお仕置きしてあげる の」 「どんなおしおきなの……?」 れいむはごくりとつばを飲み込んだ。 こんな苦しいことを続けさせられるのなら、おしおきの方がいっそマシだと思ったのだ。 だが、おねえさんの答えはそんな考えを打ち消させた。 「いろいろやったけど……そうね、この前は紙やすりを使ったわ」 「かみやすりさん?」 「そう。目の細かい紙ヤスリ。ザラザラした紙って言えばわかるかな? それでね、全身 をこすってあげたの。毎日、10分ずつぐらいだったかな? すこしずつすこしずつ、慎 重に、皮がやぶれてしまわないように削って、餡子を吐きそうになったらその日はおしま い。それを一ヶ月くらい続けたわ。最後は皮から餡子が透けて、綺麗だった。これ以上は 削りようがなかったから、野良に返してあげたわ」 毎日少しずつ、死なないように削られる。死ねないよう苦しめられる。それも一ヶ月。 それはどれほど苦しいのだろうか。どれほど恐ろしいことだろうか。 れいむはここにいるゆっくりたちが、自分の言った「一番ゆっくりできること」を続ける 理由を理解した。そんなおしおきよりは、死ぬよりは、今の方がまだマシなのだ。 そして、なにより戦慄すべきことを悟った。 自分もまた、お姉さんに言われたのだ。 「責任を持ってゆっくりさせる」、と。 そして問われたのだ。 「なにが一番ゆっくりできることか」、と。 れいむは必死に考えた。 なにを答えてもきっとゆっくりできなくなる。それ以前に思いつくようなことは既にほか のゆっくりがやっている。 逃げることも考えた。だが、おねえさんは大して力を入れないでれいむを抱いているよう に見えるのに、れいむのあんよはびくともしない。まるでゆっくりのあんよを知り尽くし、 要所を完璧に押さえているかのようだった。 「野良でいることが一番ゆっくりできる」と言って逃げ出すこともできない。なぜなら、 れいむは野良で死にかけていて、とてもゆっくりしているとは言えない状況だった。そん なことを言えば、嘘つきとして「お仕置き」されてしまうだろう。 八方ふさがり、絶望的な状況の中、れいむの餡子脳は奇跡的にひらめいた。 みんな、「なにかをすること」を「具体的なお願い」をして大変なことになっている。な ら、「なにもしないこと」を「漠然とお願い」すればいい。 (「おねえさんとずっといっしょにいたい」っていえばいいよ!) いっしょにいるのだから透明な箱に閉じこめられることはない。変なこともさせられない はずだ。すばらしい思いつきをさっそく実行しようとしたところ、おねえさんは語りだした。 「そうそう。まだ加工の途中なんだけど、『わたしといっしょにいるのが一番ゆっくりで きる』って言ってくれたゆっくりがいたのよ」 「……ゆ?」 つれてこられた先は、地下室の一角に置かれた作業机だった。その上にはペットボトルが ある。一度切断したのだろう、そのペットボトルには真ん中あたりがテープでとめられて いる。 なぜ切断したのだろう? きっと口が小さすぎるからだ。「それ」をつめこむには。 「おねえさん、昼間はお仕事があるの。職場にゆっくりをつれていくと、嫌がる人もいる のよね。でも、これなら安心。カバンの中に入れてい行けるもの」 ペットボトルのなかにはみっしりとつまっていた。無理矢理、ぎゅうぎゅうに押し込めら れていた。 肌があった。髪があった。お飾りがあった。目があった。 「さ、ごはんよ」 おねえさんがペットボトルのふたをあけると、ゆ、といううめきが漏れた。そうだ、あん な状態ではもう「ゆっくりしていってね!」と言えるわけがない。口が開けないのだから。 ペットボトルのなかには、無理やりゆっくりが詰め込まれていた。 苦しいのだろう。痛いのだろう。でも、それでもおねえさんにとってはゆっくりできてい るように見えるはずだ。 だってそのゆっくりは、「おねえさんといっしょにいるのが一番ゆっくりできる」と言っ たのだから。 「ゆわああああああああああ!」 れいむは叫んだ。恐怖のあまり、喉もさけよとばかりに叫んだ。目からは涙が、顎のあた りからはおそろしーしーが、とめどなく流れた。 それでもおねえさんはほほえみを崩さなかった。 「あらあら、れいむちゃんったらはしゃいじゃって……」 そして、とん、とれいむを作業机の上に置いた。 「さ、れいむちゃん。ここにいるゆっくりは、みんな紹介してあげたわ。だから、そろそ ろ教えて?」 「……ゆ?」 「れいむちゃんは、なにが一番ゆっくりできる?」 れいむはおねえさんと目が合い、固まった。 ぞっとするほど澄んだ瞳だった。ありえないほど無垢な微笑みだった。 おねえさんは本気だ。本当の本気、かけらの邪心もなく、ただ純粋にれいむをゆっくりさ せようとしている。 このとてつもなく純粋なおねえさんは、きっとれいむが一番ゆっくりできることと言った をさせてくれる。 このあまりにも無垢なおねえさんは、きっとれいむが一番ゆっくりできると言ったこと以 外を、させてくれない。 「ゆ……」 「ゆ?」 「ゆっくりしていってね!」 れいむは叫んだ。このあまりにゆっくりできない状況に、ゆっくりの本能ができたことは それだけだった。 ゆっくりできない。だから、ゆっくりしてほしい。無垢なる望み。 生まれて初めて、野良のれいむが餡子の底から自分のまわりなにもかも、世界のすべてが ゆっくりすることを望んだ全力の叫びだった。 れいむの魂の絶叫を受け、 「ありがとう、れいむ。わたしはゆっくりしているわ。それで、れいむが一番ゆっくりで きることって、なに?」 しかし、おねえさんはまったく動じていなかった。 「ゆっくりしていってね! ゆっくりしていってね!」 「ゆっくり! ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってねーっ!」 れいむは何度も叫ぶ。それに呼応し、透明な箱の中から、声を出せるものはゆっくりの定 型句を叫びだした。 しかし、おねえさんの微笑みは崩れないし、 瞳は揺らぎもしない。 れいむは知らない。こんなこと、何度もおねえさんが経験していることに。 そして最後にはどのゆっくりも何らかの願いを言ってしまう。いつまでも叫んではいられ ない。 おねえさんはれいむが願いを言うのを、ただじっと待つ。過去、おねえさんが根負けした ことはない。 れいむの願いはきっとかなえられる。 しかし、望みはかなわない。 それでも、今は。 れいむは叫び続ける。 「ゆっくりしていってね!」 了 by触発あき ・過去作品 ふたば系ゆっくりいじめ 163 バトルゆ虐! ふたば系ゆっくりいじめ 172 とてもゆっくりした蛇口 ふたば系ゆっくりいじめ 180 ゆっくりばけてでるよ! ふたば系ゆっくりいじめ 181 ゆっくりばけてでるよ!後日談 ふたば系ゆっくりいじめ 199 ゆっくりたねをまいてね! ふたば系ゆっくりいじめ 201 ゆっくりはじけてね! ふたば系ゆっくりいじめ 204 餡小話の感想れいむ・その後 ふたば系ゆっくりいじめ 211 むかしなつかしゆーどろ遊び ふたば系ゆっくりいじめ 213 制裁は誰がために ふたば系ゆっくりいじめ 233 どすらりー ふたば系ゆっくりいじめ 465 おぼうしをおいかけて ふたば系ゆっくりいじめ 469 おぼうしをぶん投げて ふたば系ゆっくりいじめ 478 おぼうしのなかにあったもの ふたば系ゆっくりいじめ 513 ネリアン ふたば系ゆっくりいじめ 534 ラストれいむロストホープ ふたば系ゆっくりいじめ 537 地べたを這いずる饅頭の瞳に映る世界 ふたば系ゆっくりいじめ 574 けがれなきゆっくりパーク ふたば系ゆっくりいじめ 596 復讐の為の人生なんて ふたば系ゆっくりいじめ 611 とくべつなあまあま nue010 anko705のあの人の人生 上記より前の過去作品一覧は下記作品に収録 ふたば系ゆっくりいじめ 151 ゆっくりみわけてね! 触発あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る ゲスになって答えればいい 「おねえさんのおうちはでいぶのゆっくりプレイスだからみんなでていってね!」 どうなるかな -- 2014-03-11 21 04 52 「ゆっ!れいむはふつうのくらしがしたいよ!ゆっくりしていってねっ!」 俺ならこう言うと思う。 希少種の場合はお姉さん、どうするんだろーωー ______ / \/\/\/ \ ←? |° ° | |* ∀ * | \______/ -- 2012-11-03 17 45 48 沈黙が一番の答えか。 -- 2012-01-26 21 06 17 「れいむのぺにぺにをおねえさんのまむまむでえいえんにすっきりーさせてくれるのがいちばんゆっくりできるよ。」 -- 2011-11-02 21 28 02 おねえさんがゆっくりしてるのがいちばんゆっくりできるよ って言ってみたらどうなるかなぁ -- 2011-08-30 11 23 04 とてもゆっくりできました! 上げてから即落としましたねw やせ形で目がギョロギョロしてて人と話すのが苦手なお姉さんを想像しましたw -- 2011-06-06 04 32 44 怖いな…… -- 2011-05-25 12 01 06 ↓その逆ギレするとこめっちゃ見たい。 -- 2011-01-12 01 07 14 お姉さん絶対わざと曲解してやってるだろww ↓の人みたいに「おねえさんがれいむのどれい」云々みたいな、虐待に繋げにくい無茶振りされたら逆ギレしそうw -- 2010-11-14 09 02 56 やったねれいむちゃん、願いが叶うよ!ww 天国から地獄への急降下がえごいなw -- 2010-10-23 17 51 52 素晴らしい。なんて優しいお姉さんなんだ -- 2010-10-10 02 45 39 俺もこういうのはゆっくりできない。このお姉さんを打破するゆっくりの登場を願う。 -- 2010-09-12 00 58 34 「おねえさんがれいむのいうことになんでもしたがうどれいになってくれたらいちばんゆっくりできるよ!」 -- 2010-08-22 21 43 54 こういうのでゆっくりできないのってもしかして俺だけ…? -- 2010-07-26 09 22 37 やさしいお姉さんの話で心がほんわかしました。 -- 2010-07-26 01 20 04
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飽きた 6KB 虐待-普通 非難、批判、指摘、なんでもコメントして頂けるとありがたいです 「じゃあいくのぜ!……ゆっせいのーぜっ!」 ガッシャーン! 「ゆん!うまくいったのぜ!」 「ゆふふ♪さすがれいむのまりさだね!」 「ゆふふ!ここはいいおうちだね、きにいったよ!ここをまりさのお『ここは俺の家だぁぁぁぁぁ!』ゆゆ!!」 「…ゆん?……どおしてにんげんさんがここにいるのぉぉぉぉぉぉ?!」 『だからここは俺の家だって…』 「ゆわわわわ…ゆっくりごめんなさい!ここがにんげんさんのおうちだったなんて、しらなかったのぜ…」 「どおしてあやまっているのぉぉぉぉ?!ここはれいむがみつけた、おうちでしょぉぉぉぉ?!」 「なにいってるんだぜぇ?!れいむもちゃんとあやまるんだ『うるさいな…静かにしてくれ』ゆゆ?」 「くそにんげんはだまっていてね!これはれいむとまりさのもんだいだよ!ゆっくりりかいしてね!」 「れいむぅぅぅ?!どおしてそんなこというのぉぉぉぉ?!にんげんさ『だから五月蝿いって…』ゆん…」 「さっきからなんなの、このくそじじいはぁぁぁ?!れい『頼むからほっといてくれ…』よぉぉぉ!!」 「ゆん?…にんげんさん?どうかしたのぜ?」 『大人しくしててくれ…俺はもうお前達に飽きてしまったんだ…』 「…それはどういうことなのぜ?」 『…何時もなら、お前らが家に入ってきたら喜んで苛めてたんだが……今日はそんな気分じゃない』 「なにいってるのぉぉぉ?!それならさっさとれいむに、あまあまようしてねぇぇぇぇ!!」 「れ、れいむはだまっているのぜ!……いじめるって…なっなにをするのぜ?」 『……そんなことを聞いてどうする?…』 「そんなことはどおでもいいでしょぉぉぉ?!れいむはおなかがすいているんだよぉぉぉぉぉ!!」 「れいむはだまれ!なのぜ!……えっと…それはなのぜ……こんごのさんこうにするためなのぜ…」 『…そうだな…アマギ…お前らの目をくり貫いたり、あんよを焼いたり、お飾りやぶったり…… まあ、死んだ方がましだと思うくらいは可愛がってたけどな……』 「ゆ!…ま、まままりさをいじめても、おおもしろくないのぜ…にんげんさん、ゆっくりしていってね!」 「ゆがぁぁぁぁ!れいむをむしするなぁぁぁぁあ!!まりさもくそにんげんも、まとめてせいさいしてあげるよ!!」 「れ、れいむ!そんなことはやめるのぜ!……にんげんさんはまりさたちを、みのがしてくれるのぜ?」 『…さっきも言ったろ?お前達にはもう飽きたんだ…何処でも好きなところに行け…』 「ゆふー…にんげんさん、みのがしてくれてありがとうなのぜ!もうここにはこないのぜ、ゆっくりさよなら!」 「なにいってるのぉぉぉぉ?!ここはれいむたちのおう『俺の家だ!』……ゆぎぎぎぎぎぎ!!」 「れいむ、なにしてるのぜ?はやくかえるのぜ!」 「なにいってるのぉぉぉぉ?!まりさはさっさとこのくそにんげんをしまつしてねぇぇぇぇ!」 『…………………』 「どうしてれいむはいつもこうなのぜ?このにんげんさんを、おこらせたらだめなのぜ!りかいできないのぜ?」 「れいむをばかにしているのぉぉぉ?!まりさはばかなの?しぬの?こんなしょぼいくそじじいなんか、こわがることないでしょぉぉぉ?!」 「まえからおもっていたけど、れいむはおおばかなのぜ!もう、りこんなのぜ!ここでゆっくりしんでいってね!」 「なにいってるのぉぉぉ?!このまりさはげすだよぉぉぉ!!れいむがせいさいしてあげるよぉぉぉ!!」 「やれるものならやってみるのぜ!かかってくるがいいのぜ!!」 「「ゆっくりし『こらー!何やってるのアホ兄!』ゆゆゆ?」」 『どうしたマイシスター?この傷心な兄に何か用か?』 『どうした?じゃないでしょ!またアホな事して!それに何なの?このばっちぃ野良ゆっくりは?』 「なにいってるのぉぉぉぉ?!れいむはきれいでしょぉぉぉ?!かわいいでしょぉぉぉぉ?!!」 『うっさいわね!すこし黙ってなさい!!………それよりアホ兄、駅前の花屋さんとこのゆうかにゃんにプローポーズしたんだって?』 『なぜそれを知っている?お前はエスパーか預言者か何かか?』 「れいむをむしするなぁぁぁぁぁ!!はやくあまあまよこせぇぇぇ!!」 『黙れって言ってるでしょ?!今すぐ潰されたいの?……まったく、おかげで近所じゃHENTAIお兄さんって呼ばれてるよ…』 『それは何よりの褒め言葉!……でも断られちゃったんだよぉぉぉぉぉ!!うわぁぁぁぁん!』 『褒めてなぁぁぁぁぁい!泣くんじゃなぁぁぁい!それに振られたくらいで野良を放っておくんじゃない!』 「このくそばばぁぁぁぁ!!もうおこったよぉぉぉ!せいさいしてあげるよぉぉぉ!!」 『まったく!不甲斐ないアホ兄にかわって私が始末するか……ごみれいむ、ゆっくり覚悟してね♪』 「ゆぎゃぁぁぁぁ!やべろぉぉぉぉ!いだいぃぃぃぃ!ゆがががが…!!」 「ゆわわわわ…まりさはゆっくりにげ『まて!』ゆびゃん!ゆががが!ゆっくりごめんなさい!」 『………』 『安心しなさい!私はれいむが嫌いだから痛めつけるの…まりさは好きよ♪』 「ゆー!あんしんしたのぜ!まりさはいじめられないのぜ?ゆっくりできるのぜ!」 『ふふふ…まりさは大好きよ…悲鳴を上げてのた打ち回る姿がね♪』 「ゆん?………ゆががががががが…まままままりさはしにたくないのぜぇぇぇ!!」 『………妹よ、そのまりさは兄が貰おう………お前がれいむを苛めているのを見たらなんだか元気が湧いてきた! そう言う訳だ、まりさよ!お前から元気を貰うぞぉぉぉ!!』 「ゆっひぃぃぃぃぃぃ!」 『ゆうかにゃんだけが胴付じゃない!今度はタバコ屋のきめぇ丸にラブコールだぁぁぁぁぁぁ!!』 『やめんかぁ!このアホ兄!』 『さあ、まりさ!ゆっくり苦しんでいってね!』 「ゆぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 完 おまけ 見せて 「うぅ…だめ…はずかしいにゃん…」 恥ずかしがらないで、さあ… 「でも…うぅ……やっぱりだめにゃん…」 ほら、大丈夫だよ…どうしてそんなに恥ずかしがるの? 「そ…それは…だって…その…」 恥ずかしがらなくても良いんだよ、ほら 「そんなこといわれても、はずかしいにゃん!」 自分で脱げないならお兄さんが手伝おうか? 「うぅ…ひとりでできるにゃん…」 ほら、早く見せて…恥ずかしがらないでさ… 「いじわるいわないで…やっぱりはずかしいにゃん…」 んー仕方ないな…えい! 「にゃ!やーん!なにするにゃん!…うぅ…ぬがされちゃったにゃん…」 こうなったらもう見せるしかないでしょ?さあ、恥ずかしがらないで良く見せて… 「うぅ…じっとみちゃいやにゃん…きたないにゃん…」 そんなことないよ、きれいでかわいいよ 「うぅ…やっぱりはずかしいにゃん…」 ふーむ、やっぱりないのか… 「まんぞくしてくれたにゃん?はずかしいからくつしたさん、はいていいかにゃん?」 やっぱり足の指にも爪はないんだね…所で、どうしてそんなに恥ずかしがったの? 「うぅ…だって………おにいさん、どさくさにまぎれてゆうかにゃんのおぱんつみてたのにゃん…」 ギックゥゥゥ!ばれてたの?!……いや、なんでもないよ…はっはっは… 「じー」 うぅ…ごめんなさい 「おにいさんはえっちなひとにゃん…へんたいさんなのにゃん」 完 めーりん公園花でスッキリ出来なかった方すみませんでした。 注意書きに書いておけば良かったですね。 原作も意外とあっさり主人公と主人公を苛めていた(?)人が死んでいるのであんな感じです。 制裁よりも、めーりんの残した物を見て貰いたかったというのもありますが。 無理やり基本種4匹悪党にしたっぽい印象があるかもしれませんが、 原作でもニコニコ笑ってると、子供らに馬鹿にされた的な表現があるのであんな感じです。 今回もお楽しみいただければ幸いです。 徒然あき(法然あきorムシゴロウあきでも可) 徒然あきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 俺なら拉致る -- 2014-01-02 13 44 27 HENTAIってLvじゃねえええええええええええええええええええええ -- 2012-07-26 18 27 21 さっさと逃げればいいものを・・・w -- 2011-08-26 18 41 09 まりさもさっさとくそれいむを見限れば虐待されずにすんだかも知れないのに -- 2010-08-10 22 58 37 金髪の子かわいそう。 -- 2010-07-08 21 42 04
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注意!!! HENTAIネタがあります 「ゆっくりいじめ系515 強姦まりさの敗北」の設定をパクっています バッヂ設定有り 虐待成分はちょっとぬるめ 「んほおおぉぉっぉおおぉ!!!! ずっぎり"ー!!!!!」 一匹のみょんがゆっくり特有の嬌声を上げ、すっきり発言をする。言うまでもない、これは交尾で「すっきりー」した合図だ。 交尾の相手なのであろうまりさは嬌声も上げずにニヤニヤと気色悪い笑顔でみょんを見つめる。 本来であればみょんは「すっきりー」して「しあわせー」な訳だが、なぜか泣きながら「すっきりー」宣言をした。 そして、「すっきりー」出来なくて不満であるはずのまりさは薄ら笑いをやめない。 その交尾の様子を見ていた人間達。ある者はまりさのように神経を逆なでするニヤけ面になり、またある者はみょんのように泣きそうな顔になっている。 ここはゆっくりの闘技場。だが、殺し合いを行う闘技場ではない。 ゆっくり達は互いの性テクニックを競い合い、人間は勝ち負けに金を賭ける場所。「性淫徒(セイント)ゆっくり闘技場」なのだ。 みょんの飼い主である青年はみょんを抱きかかえその場を後にする。一方、まりさの飼い主は次の対戦相手を見ようと観客席に移動する。 次の対戦はゆっくりまりさとゆっくりぱちゅりーだ。 互いの飼い主がリングにゆっくりを乗せ、リングから離れる。 「んほおおぉぉぉおおぉぉぉ!!!! すっきりーーーーー♪」 結果はぱちゅりーの圧勝だった。 『おおっとぉ!!! まりさ選手為す術もなくまたもやすっきりー宣言してしまったああぁぁぁ!!!!! 根性無いぞまりさぁ!! 2ポイントあっという間にとられてしまったぁぁぁ!!! やはりブロンズバッヂではゴールドバッヂには勝てないのかぁぁぁ!!? こんな醜態晒したら飼い主も大恥かいてるぞぉおお!!!』 司会の男はここぞとばかりにまくし立てる。 アホ面を晒すまりさの帽子には金で買えるブロンズバッヂ。このだらしないまりさを見れば、野生のまりさを急遽飼いゆっくりとしたことが伺える。 呆れたとでも言わんがばかりの表情のぱちゅりーにはゴールドバッヂ。厳しい審査を受け、手にしたバッヂはこのぱちゅりーの飼い主が一生懸命ぱちゅりーを教育したことを表している。 クソッ! さっきのれいむといい、今のまりさといい全くの役立たずじゃねーか!! 何が「すっきりーならじしんがあるんだぜ!」だ! あの役立たず共め!! 帰ったらぶっ殺してやる!!! 俺はこのどす黒い感情を相手と馬鹿面のまりさに悟られないよう笑顔でまりさを迎えに行く。 「ゆっ! おじさん! まりさはいっぱいすっきりー! したんだぜ」 くっ! ぶっ潰してぇ・・・!!! だがここで殺すのはまずい。俺はまりさを抱え上げ、対戦相手のぱちゅりーの飼い主の男に会釈し、その場から立ち去る。 入り口の預かり場所に行き、預かって貰ってた荷車とゆっくり一家捕獲用の透明な箱に収納されたれいむを受け取り、会場を後にした 会場からある程度離れた頃に箱のふたを開け、まりさを投げ込む。 「ゆぎゅべっ!!!」 あ、ちょっと餡子吐いてら。 まりさは苦しみ、れいむはずっと抗議している。ふたを閉め、俺はそんなアホどもはカレーにルーして歩き続ける。 この二匹は昨日家族で留守中に俺の家に侵入した不届き物だ。ドア締めとくべきだったよ全く・・・ 「ゆゆ! ここはれいむたちのおうちだよ!!! ゆっk(ry」 「うっせえええぇぇぇええぇ!!! 糞饅頭があぁぁぁ!!!(ぐちゃっ!)」 「れ゛いう゛のあがちゃんがあぁぁぁああ!!! ぎゅべっ!!」 「まrぐぎゃっ!!!!」 「てめえらはただでは死なせてやらねえ!!! たっぷり苦しめて殺してやる!!!」 「お兄ざんごべんなざい!! 何でもずるがらだずげでえぇぇぇええ!!!」 「きくみみもたn・・・いや、チャンスをやろう。明日の「性淫徒ゆっくり闘技場」に出てベスト4入りできたら助けてやる」 (んで、内容を説明してやった) 「ゆっ! それなら楽勝だよ!! れいむは群れで一番すっきりーがうまいんだよ!!! れいむのまむまむに骨抜きにならないゆっくりなんていないんだよ!!!」 「まりさもすっきりーならじしんがあるんだぜ! まりさのぺにぺにはさいこうなんだぜ!!!」 とまあ、こんな事が昨日あってな、何となく買っていたブロンズバッヂを付けてやって、参加登録をしてやったわけだ。 結果は言わずもがな、共に一回戦瞬殺負け。 正直、俺も二匹もいればどっちかはベスト4入りするんじゃないかなあ・・・って考えてたけど甘かった。 こいつらの群れでは大したテクニシャンだったかも知れないけど、鍛えられた飼いゆっくりからすればゴミみたいなモンなんだなぁ・・・。 はあ、とため息をついてる間に家に着いた。二匹はすやすやと安らかに寝ていたので、 ふたを開ける(がたっ) 殴る「ゆぎっ!!」「ぎゅぺっ!!!」 「な"にずるn」 ふたを閉める(がたっ) いやー、生意気なゆっくりをぶん殴るのって気持ちが良いなぁ♪ さて、こいつらこれからどうやって殺そうかなって・・・あれ? どうやら鍵をかけ忘れたようだ。参ったね。まあ、取っ手は丸形だからゆっくりごときには開けられないでしょ。 俺は家に入り、居間にクズ二匹を箱ごと放置し、水を飲にみ台所に向かう。 俺が台所に着くとそこには「ゆっくりてんこー」こと「ゆっくりらん」(以下らん)がいた。そしてらんの目の前には食べかけの人参が・・・ 「この糞饅頭があああぁぁぁ!!!」俺は怒りにまかせて殴り潰しに掛かる。 が、らんは後ろに飛び退き、逆に俺に体当たりを仕掛けてきた。 「こーーーーーん!!!!」 そして俺はらんの体当たりを正面から顔面に受け、よろめいた。 (ぷにぷにしてちょっと気持ちいいかも) 攻撃に成功したらんはそのまま勢いに乗って人参を咥え、突進してきた。人参が武器ってどうよ? 微妙過ぎね? 「ぎゅべらっ!!!!」 まあ、そのまま突進なんかしたら蹴りのカウンター喰らう事になるんだけど、餡子脳には予測できないか。 「さてと」俺はらんを左手で持ち上げ、右手で殴る。「ぎゃっ!」殴る「ぶゅぶっ!」殴る「ぴぎぃっ!「らんじゃまああぁぁぁ!!」」 殴っているとちぇんが現れた。 俺は半殺し状態のらんを流し台の上に乗せ、ちぇんに向き直る 「よぐも"ら"んじゃまを!ゆ"っぐり"でぎなぐじでやる"う"!!!」 ちぇんは俺に体当たりを仕掛けるが、らんの二の舞となった。 「ぎゅべっ!! わがらないよおぉぉぉおおぉぉ!!!」ちぇんを持ち上げる。 しかし「ゆ"っ!!」本当に「ぎゅべっ!」不思議だよなー「ぶびゅっ!!」人間に勝てないって分からないのかなぁ「ぷぎゅる!!!」 「もうやべでぐだざいいいい!!!!」 ちぇんを殴り続ける俺にらんが泣いて懇願した。 「ごべんなざい"ぃぃ! らんをぶっでもいいでずがらぢぇんをはなじであげでぐだざいいいぃぃいい!!!」 「えー、やだ」即答 「なんでぼじばずからおねがいじばずううぅぅうう!!!」 んー、あ、そうだ良いこと思いついた。 「何匹で来たんだ?」「ぶだりでぎましだ!!!!」「嘘つき嫌い」「ほんどおでず!!!らんがぢぇんをむりにざぞっでぎだんでず!!!」 たぶん本当だろう。「らんがちぇんを連れてきた」というのはたぶんちぇんを守るためについた嘘だろうけど。そんなのはどーでもいいや 「そういやおまえらどうやって入ってきたんだ?」「じっぼをづがってはいりまじだ!!!」 へえ、このおいなりさん使うことが出来るんだ。後で見してもらおっと。 俺は意識不明となったちぇんを叩き起こし、らんと一緒に居間に運ぶ。 その間、らんはちぇんを気遣って「だいじょうぶ?」とか「らんがきっとたすけるよ!」とか言ってた。 死にかけなのにがんばるねぇ 「おい、糞饅頭共!」 らんとちぇんはびくりと反応する。どちらも怯えた表情で俺を見上げる。この表情たまんねえなぁ・・・ 「どっちかがあの二匹を始末しろ」 俺は透明な箱で眠りに就いているゴミ饅頭二体を指さす。ってか、また寝てんのかよ・・・ 「らんがいくよ・・・」怯えるちぇんを気遣ってのことだろうな 丁度良い処刑方法だ。役立たずのゴミが勝つか、それとも死に損ないが勝つか どっちが勝ってもみんな死んで真っ平らになるんだけどねー♪ 「らん、あの二匹を起こしてこい。一応ルールを説明してやるから、まあそのまま殺しちゃっても構わないけど」 と言って、透明な箱にらんを入れる。 「おきろ」体当たりをしてらんは二匹を起こした。へえ、結構従順だねこいつ。 (ルールを説明した。ルールと言っても殺し合いに勝った方を生かしてやるっていうだけだが) らんは善戦したが、もともとさっきの暴行で死にかけている体だったからすぐに逆転された。 何度も体当たりをされる。しかし、突然体当たりをやめた。 「ゆっ! よくみたらばかちぇんとばからんだよ!!!」 「そうだぜ! いつもいじめてたばかふたりぐみなんだぜ!!」 ん?どうやら知り合いらしいな 「知り合いか?」 「そうだよ! おなじむれにいたあたまがわるくてやくにたたないちぇんとちぇんをいじめてるとじゃましてくるばかならんだよ!」 「ばかにごはんはいらないからまりさたちがいつもごはんをもらってあげたんだぜ!!! むれのにんきもののまりさたちがみんなにいって こいつらをゆっくりできないようにいじめてやってたんだぜ!!!」 平仮名ばかりだと読み辛いなー。全く 要するにこいつらのせいでらんとちぇんは群れでいじめられてたわけなんだな。 まあ、そこはどうでもいいけど。 「ゆっへっへ、いつもちぇんをいじめるとじゃましてくれたおれいにいきたままたべてあげるんだぜ!」 「ゆっ! れいむたちにたべてもらえるんだからかんしゃしてよね!!!」 そう言ってらんを食べ始める二匹。顔を、尻尾をばくばくと食べる。食い破られた皮から餡子が流れ出る。 こりゃ死んだかな? と思っていたら、ちぇんが俺の手の中で暴れだした 「らんしゃまああぁぁあぁぁ!!! わがるよおおおお!!! いまだずげにいぐよおおぉぉぉおお!!! はなじでおにいざんんん!!!!」 二匹は無視してらんの尻尾を貪る。尻尾がのこり三本となった頃に、 「れいむ! らんですっきりしようなんだぜ!」 「ゆっ! そうだねらんのまむまむですっきりしてからたべようね!!!」 なんとも勝手なことを言う饅頭共だなぁ、ちぇんは相変わらず暴れてる。 鬱陶しいなぁ、さっきまで死にかけだったくせになんでこんなに暴れるんだろう・・・ ふと思った。「これは使えるかも!」 何がどう使えるのかは考えない。とりあえず、レイプされそうになってるらんを助ける。 んで、昨日のひっつみの残りを使って応急処置。 ゴミ饅頭二匹はなんか抗議しているけど無視無視。 餡子を食わせてオレンジジュースを飲ませるとらんは「ちぇん・・・」と呟いた。 ちぇんは「ら"んじゃまあああぁああぁぁぁ! ぢぇんはごごにいるよおおおぉぉぉぉおお! わがっでねえぇぇえ!」と叫ぶ。 らんは「おにいさん・・・かてなくてごめんなさい・・・らんはころしてもいいから・・・ちぇんをたすけてください・・・」 約束では「勝てなかった=二匹とも殺す」のはずだけど、こいつはそれを承知の上でこんな事言ってんのかね まあいいやどうせ勝っても負けても殺すつもりだったから約束なんてなかった事にしよっと。 「いや、お前ら二匹とも助けてやるよ」 二匹とも一瞬だけ驚愕の表情で固まり、すぐに頭の上に「?」マークでも乗っけていそうな表情をした。 「二匹とも」まで聞いて二匹とも殺されると勘違いして、その後「助けてやる」って聞いて状況を把握できなくなったって所だなきっと。 つづけていい? 今度はドスまりさとか出さずに「ゆっくりいじめ系515 強姦まりさの敗北」に出てきた闘技場(性)をネタにSSを作ろうとしたら、 冒頭に出ただけじゃねーかよ。何やってんだよ俺・・・ ちぇんとらんってかわいいよね。「ちぇ、ちぇえええええええええええええええん!!」「らんしゃまあああああああああああああぁ!!」 是非とも拳で可愛がりたいですね。 HENTAIネタは大好きですが、やりすぎて引かれることのないようにしたいと思います。 今まで書いたSS ドスまりさとゆうか1〜3 このSSに感想を付ける
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「ふたば系ゆっくりいじめ 1183 はじめてのぎゃくたい/コメントログ」 ゆっくりできたよ! -- 2010-06-19 23 43 50 後半のゲス番より最初のアホ番の悲鳴がいい感じ -- 2010-09-03 14 31 03 ゆっくりスラスラ読めたよ 面白い -- 2010-09-26 23 24 13 デスマスクの作り方知りたいなWW -- 2010-12-10 16 36 26 良い話だなー ゆっくりから畑を守ろうとする所が熱かったぜw 5歳児なのに勇気あるじゃん -- 2011-01-02 18 20 55 ↓まあ五歳児だからなww -- 2011-12-04 20 18 51 ヤバい、超ゆっくりできるSS! 自分はHENTAIかもしれないww -- 2012-01-06 02 12 53 その勇気に敬礼!! -- 2012-08-04 11 52 42 Kすごいなww -- 2019-03-13 14 08 50
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ここは迷いの竹林と呼ばれる場所。竹の間を涼しげな風が吹き抜けていく。 その土の上で、子ゆっくりの集団が和やかに遊んでいた。 髪の色は様々だが、みな頭の先に二本の兎耳がついている。 これは主に竹林を棲家とする珍種、「ゆっくりうさぎ」の特徴である。 追いかけあったり、じゃれあったり。他種のゆっくりと何ら変わらない、微笑ましい光景だ。 だが、子ゆっくりの一匹が突然苦しみだした。 「ゆう゛う゛う゛……おなかがいたいいよお……!」 まわりの子ゆっくりが気付き、騒ぎ出す。辺りに親ゆっくりの姿は無く、子どもたちは混乱するばかりだ。 そのうち、苦しんでいた子ゆっくりが 「ゆぐぐ……もっとゆっくりしたかった……」 と呻くと、ぐたりと顔を地面に伏せ、動かなくなった。 「ゆ、ゆぅ……?」 「ゆっくりできる? だいじょうぶ?」 他の子ゆっくりたちは一瞬きょとんとして、それから何が起きたかをゆっくり理解した。 「あ、あ、ああああ!!」 「『てい』が! 『てい』がしんじゃったああ゛あ゛あ゛ぁ!!」 「おぎでっ! おぎでよ『でい゛』い゛い゛い゛っっ!!」 「ゆっぐ! ゆっぐべっ!!」 子ゆっくりたちは仲間の突然の、しかも苦悶の後の死にパニックに陥った。 ショックのあまりにひきつけを起こし、白目をむいて餡子を吐く者すらいる。 この地面に倒れているゆっくりうさぎは、軽くカールした黒髪からへにょりと丸みのある白い耳を生やしている。 そのゆっくりの通称は「ゆっくりてい」。 (※モデルとなった妖怪と区別するため、業界では普通このゆっくりを「てい」、妖怪兎の方を「てゐ」と表記している。以降の文章はこれに従う。) (ゆっゆっゆっ……まただまされてる。みんなおおまぬけだねーっ!) ていは地面に伏せたままの顔をにやりと歪めて笑った。 本当は体を揺すって大笑いしたかったが、じっと我慢して演技を続ける。 これはゆっくりていの十八番、「死んだ振り」である。 ゆっくりていは非常にずる賢く、いつも色々ないたずらを他のゆっくり達に仕掛けては あざ笑う厄介な性質を持つ(いわばイタズラによるすっきり!を好む)。 だが、外見は非常に可愛らしいためゆっくりの間で人気があり、また大抵のゆっくりの餡子脳は、 いたずらされた事を根に持つ前に忘れてしまうため、ゆっくり社会で生存を許されているのだ。 特に幼い子ゆっくりや赤ゆっくり達の場合、餡子脳の体積がまだまだ少ないため、同じイタズラに何度でもひっかかり、 その度にていは快感に酔いしれた。いつも可愛らしく振舞いながら、ていは心の中で仲間をバカにしきっていた。 今、自分の周りで大騒ぎしている仲間の様子を音だけでうかがい、ていはもう少し長く楽しもうと決めた。 死んだはずの自分がいきなり起き上がり「ゆっくりしていってね!」と叫んだら、みんなどんな顔をするだろう! 嘘だったと宣言し、騙された事をバカにしてやるのだ。胸をわくわくさせながら、ていはもうしばらく死んだ振りを続けようと考えていた。 そこに想定外の客が現れた。 「ゆゆっ! おねえさんだあれ?」 「にんげん! にんげんはこわいっておかあさんがいってたよ!」 「きょわいよお゛ぉ!」 竹の間から現れた人物の姿に、子ゆっくりたちはもはや半狂乱におちいった。 しかしその人物は子どもたちの前にしゃがみこむと、優しく微笑んだ。 「ふふ、私はゆっくりをいじめたりなんかしないよ。それに、私は人間じゃなくて月の兎。ほら、みんなと同じでしょ」 そう言って頭から生えた長い兎耳を指差した。それから丸い尻尾も見せるため、短いスカートをまくり上げ……てはくれなかった。 「おねえさんもゆっくりうさぎなんだね! ゆっくりしていってね!」 「ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくち! ゆっくち!」 子どもたちは彼女の兎耳を見て、同類と認めたようだった。あっさりと警戒を解き、恒例の挨拶を発した。 「う、うん、まあ私はゆっくりじゃないんだけどね……ところであなた達、どうして泣いてたの?」 小さな餡子脳達は彼女に言われてさっきまでの事を思い出した。再び泣き、わめき出す。 「ていが、ていがしんじゃったのおおぉぉ!」 「おなかいたいっていってから、うごかなくなっちゃったの……」 「ゆ゛う゛う゛ぅ……」「ゆ゛っ! ゆ゛う゛え゛え゛え゛ぇん!」「でえ゛ぇい゛い゛い゛!!」 彼女が視線を上げると、黒髪のゆっくりうさぎが竹葉の積もった地面に倒れ伏しているのが目に入った。 「可哀想に……食あたりか何かかな。まだ小さいのに」 ゆっくりていは伏したまま、ニヤニヤ笑いがこらえられなかった。いきなりの人間の登場には驚き、さすがに怯えた。 だがどうやらその人間も、ていが本当に死んだと思っているらしい! いたずら自慢のていでも、人間を騙したのは初めてだった。 (ゆふふ! にんげんってばかだね! ゆっくりよりもあたまわるいよ) 「じゃあ、せめてお墓を作ってあげましょうか」 「ゆっ? おねえさん、ほんと?」 「そっちの方で筍掘りをしてたら、あなた達の泣き声が聞こえてきたの。ちょうど筍を抜いた穴があるから、そこに埋めてあげましょう」 「ゆ゛っ、ゆ゛う゛う゛ぅ……」 「「お゛ね゛え゛さ゛ん゛あ゛り゛がと゛お゛お゛ー!」」 子ゆっくり達は彼女の親切な提案に感極まり、涙やその他の液体をじょぼじょぼ流しながら頭を下げた。 (ゆっひゃっひゃ! お、おはかだって! ぜんぜんきづいてないよ! ばかなの? しぬのー!?) ていはイタズラの成果に得意絶頂だった。もっともっと、愚か者達が騙されるのを見たかった。 「こんな物しかないけど……一応、清潔だから」 兎のお姉さんはそう言うと、ポケットから純白のハンカチを取り出して広げた。 ていの遺体をそっとつまみ上げると、手早く、はみ出さないようにハンカチで巻いていく。 棺などあるはずも無いが、丸裸で土に埋めるには忍びないと思ったのだ。 せめてもの白装束を、隙間から虫など侵入しないようしっかりと、何重にも巻いていった。 子ゆっくりの小さな体にはハンカチの大きさでも充分だった。そうやって巻き終えると、ほどけないように自分のヘアピンで端を止めた。 (ゆふうん……いいにおい……) ハンカチからは兎の彼女の移り香が漂う。ゆっくりていが今まで嗅いだこともない良い匂いだった。 うっとりしている間に、ていの体はハンカチで完全にくるまれた。そうして、ていは自分の体が動かせなくなっていることに気がついた。 (ゆっ? う、うごけないよ!?) 必死で体を捻ろうとしても、体に巻きついた布にはまったく余裕がなく、ぴくりとも動けない。 もちろん子ゆっくりの力では布を破ることなど不可能だった。 「……! ……ー!!!」 口の周りもぴっちりと布で巻かれていて、喋ることもできない。 ていの、他のゆっくりよりほんの少しだけ回転がいい餡子脳は、自分がどういう状況に置かれているかを、ここに至って完全に、ゆっくり理解した。 「!!!--!!? !!」 さっき以上に、餡子が漏れ出しそうなほど力を込めて体を動かす。だがやはり身じろぎすらできない。餡子も漏れない。 焦りがとてつもない恐怖に変わり、嫌な汗がにじみ出た。 だが、吸水性の良い上質な木綿のハンカチが内側で全て吸い取り、表まで染み出ることはなかった。 いや、よく目を凝らせば、遺体の両目にあたる部分がうっすらと湿っているのに気が付いたかもしれない。 兎のお姉さんは穴の底に落ち葉を敷き詰めると、その上に遺体を横たえた。 一時、竹林の奥に消えた子ゆっくり達が彼女の元に戻ってきた。 それぞれが口に咥えているのは、きれいな花や、故ゆっくりが好きだった草の実、布団がわりの大きな木の葉などである。 それらを穴の中に落としていく。ゆっくり達はみな必死に涙をこらえていたが、 彼女がスコップで土をかぶせるともう耐え切れず、声を上げてすすり泣いた。そうして自分達も穴の中に土を放り込んでいった。 あらかた穴を埋めると彼女はスコップの腹を使い、盛り上がった土をバン、バン、と叩き締めた。 「どお゛じでそんな゛ことするのお゛お゛お゛!!」 「や゛め゛て゛え゛え゛え゛え゛!!」 驚いたゆっくり達が泣き叫ぶが、彼女が悲しげな顔で説明すると、納得して静まった。 「ごめんね……。でも、こうやってしっかり土を固めておかないと、虫さんや鼠さんが来て、掘り返しちゃうの。それじゃこの子もゆっくりできないから……」 ていは目をつぶっていた。死んだ振りからそのまま顔面も固定されたので、開けることができなかった。 それでもまぶたを通して、見上げた空の光が感じられた。上の方から、仲間達の泣き声が聞こえる。 体の上に湿り気を帯びた何かがかぶせられた。それが、次々と落ちてくる。それと一緒に、視界がだんだん暗くなっていった。 息が苦しい。仲間の声も小さくなっていく。 静かになった。動くものもない。光は完全に失われた。 それから猛烈な衝撃がやってきた。一定の間隔で、上方から、殴りつけるように巨大な圧力が数十回加えられた。 「さよなら、てい……」 「やすらかに、ゆっくりしていってね」 ゆっくり達は別れの挨拶を済ませ、改めて兎のお姉さんに礼を言うと、家族の待つ巣へと帰っていった。 兎の彼女も、しんみりとした気持ちになって、筍掘りを切り上げ不死の主と仲間のいる家に帰ることにした。 迷いの竹林と呼ばれる場所に、小さな小さな墓がある。墓標はない。 このSSに感想を付ける
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※ゆっくりの幸せ描写が半分以上 (編注:収録時に分割しました 前編は全て幸せ描写) 『子育て物語』 長かった冬も明け、ぽかぽかとした陽気に包まれた春の日。 あたりに花が咲き乱れた美しい森では無事に冬を越えられたゆっくり達の姿が見受けられる。 彼女らは春になると子供を作る。 今森の中を駆け回っているゆっくりは子作りの準備として食料を集め、赤ちゃんの寝床用の草木を集めているのだ。 その中で今まさに赤ちゃんが目を覚まそうとしている夫婦がいた。 「ゆゆっ? あかちゃんうごいたよ!!」 「ゆ! もうすぐうまれるんだね! ゆっくりうまれていってね!!!」 去年の秋に見つけた洞穴の中、一匹のまりさと一匹のれいむが頭上を見上げていた。 れいむの頭からは茎が生えていて、さらにその先にはプチトマトサイズの小さなれいむが一匹だけ実っている。 この夫婦の子供である。 通常、頭から茎を生やして赤ちゃんを実らす植物型出産では数匹の赤ちゃんが実る。 だがこの夫婦は初めての出産で慣れない育児は危険が多いということで一匹だけ産むことを選んだ。 二匹の願いが通じたのか、茎には赤ちゃんれいむが一匹だけ実った。 そんな訳でこの夫婦の間には子供が一匹。 でも一匹しかいないからこそこの子に全ての愛情を注ぐつもりでいた。 「ゅ、ゅっくち…」 ―と、茎の先の赤ちゃんから小さな声が聞こえた。 その声に親二匹は色めきたった。 「ゆっくり! ゆっくりしていってね!!」 「あかちゃん! おかーさんだよ! まりさとれいむだよ!!」 「ゅ…ゅ…ゆっくち! ゆっくちしていっちぇね!!!」 母の言葉に反応して赤ちゃんは元気な声をあげた。 初めての「ゆっくりしていってね」だ。 舌足らずなのはしょうがない。誰でも最初は同じだ。 親にとっては元気な産声が聞こえただけで十分。 それだけで最高の幸福感に包まれた。 「あかちゃん! ゆっくりしていってね!」 「これからゆっくりしようね!!」 「ゆっくちー! ゆっくちしていっちぇね!!」 「ゆっくり! すごくゆっくりしたこだよ!!」 「そうだね!! こっちまでゆっくりしてくるよ!!」 「ゆゅーん! ゆっくちー!!」 赤ちゃんゆっくりはまだ基本的な言葉しか喋れない。 基本的な言葉とはつまり「ゆっくりしていってね」である。 他は「ゆー」とか「ゆぅ」と言った鳴き声だけ。 それ以外の言葉はこの先親が教えていかねばならない。 「ゆーん、ゆーん!!」 「ゆ! いっぱいすりすりしようね!!」 茎から外れた赤ちゃんれいむが甘えた声で鳴きながられいむにスリスリしてきた。 れいむは可愛い娘のスリスリを嬉しそうに受け止めた。 「すーりすーり」 「まりさもあかちゃんとすりすりしたいよ!!」 「ゆーん、ゆーん!!」 まりさも混じって親子三人で肌を擦りつけ合う。 だがどうも赤ちゃんの様子がおかしい。 「ゆぅぅぅぅん!!」 泣いていた。 赤ちゃんは喜んでいると思っていたれいむ達は頬に涙が当たるまで気付かなかった。 「ゆゆっ? あかちゃんどうしたの!? なんでないてるの?」 「ゆゆーん! ゆゆーん!!」 れいむは赤ちゃんれいむに理由を聞くが言葉を喋れない赤ちゃんはただ泣くだけ。 泣きながられいむに小さな体を擦りつけてくる。 よく見ると赤ちゃんれいむが見上げているのは母であるれいむの顔よりもっと上だった。 れいむの頭には赤ちゃんの実っていた茎がある。 ここで気が付いた。赤ちゃんはお腹が空いていることを訴えていたのだ。 「ゆ、れいむ! あかちゃんはきっとおなかがすいてるんだよ!!」 「そうだね! それはゆっくりできないね!! ごめんねあかちゃん!!」 まりさがれいむの頭に生えた茎をもぎ取ると赤ちゃんの前に置いた。 赤ちゃんは茎から離れた後には何故かお腹が空いている。 だから最初の食事として赤ちゃんの実っていた茎を与えるのだ。 茎から栄養を貰っていたばかりなのにすぐ食事を必要とするのはいささか不思議だ。 それでも赤ちゃんがお腹を減らしているのは本当だ。 「ゆっくりたべていってね!!」 「ゆー!!」 赤ちゃんれいむは笑顔で自分の実っていた茎に吸いついた。 ちょうど赤ちゃんれいむが繋がっていた場所にある穴から茎の中身を吸うのだ。 通常は一本の茎に対して複数の赤ちゃんがいるのでが今は一匹。 中身を全部吸うには数日かかるだろう。 れいむやまりさは産まれてくる赤ちゃんのためにおうちの奥にたくさんの食料を貯蓄している。 これも数日分あるからしばらくは家族三匹で一緒に居られる。 「ゆぅー! ゆっくりしていっちぇね!!」 「ゆっくりしていってね!!」 「いっしょにゆっくりしようね!!」 お腹いっぱいになった赤ちゃんは今度こそ母親二匹に甘えだす。 赤ちゃんれいむを真ん中に、三匹並んで体をくっ付け合う。 家族みんな幸せそうな笑顔を浮かべる。 しばらくして赤ちゃんれいむはスヤスヤと眠りはじめた。 「ゅー…ゅー…zzZ」 「ゆっくりねむっちゃったね」 「ねがおもゆっくりできるね!!」 「ゆー、まりさおおごえだしちゃだめだよ」 「ゆゆ、ゆっくりごめんね」 赤ちゃんれいむはれいむやまりさの作った寝床の上で安らいだ表情で眠っている。 とてもゆっくりした寝顔である。不安なんてまるで感じてなさそうだった。 だがそれを見ているれいむは幸せを感じている一方で不安も感じていた。 この赤ちゃんれいむにはゆっくりしたれいむに育ってほしい。 しかしそう願うだけではそのように育つ訳もなく、親であるれいむとまりさが導かなければいけない。 その親としての責任。それが不安としてれいむの心に在るのだ。 「ゆっ、だいじょうぶだよれいむ」 まりさがれいむの不安を察してか、身を擦り寄せてきた。 れいむは心が少し安らぐのを感じながらまりさにスリスリし返した。 そうだ。 れいむは一人じゃない。まりさと一緒だ。 初めての育児は大変だけど二人ならきっとやっていけるはずだ。 「ふたりでがんばってそだてようね」 「ゆっくりがんばろうね。まりさとれいむならいいこにそだてられるよ」 その後安心したれいむはしばらく赤ちゃんの寝顔を眺めていた。 まりさと一緒にこの子をゆっくりした子に育てよう。 教えることはたくさんある。 話すこと。 遊ぶこと。 危険なこと。 他にもゆっくりするために必要なこと。 数えだしたらきりがない。 れいむは考えているうちに頭が混乱して眠くなってきた。 とにかくゆっくり出来ることを教える。 そういうことにして眠りについた。 赤ちゃんれいむが産まれてから三日ほど経った。 茎の中の餡子もほとんど無くなり、おうちの貯蓄も尽きかけていた。 「ゆー! ゆー!」 赤ちゃんれいむは吸いついていた茎から口を離して親に向かって鳴いた。 れいむとまりさは赤ちゃんが何を伝えようとしているのか少し考えた後、茎の中身が尽きたことに気が付いた。 「ゆっ! じゃあこんどはこっちをたべようね!!」 「ゆー!!」 「おかーさんがやわらかくしてあげるね!!」 れいむは茎を一口分噛みちぎって咀嚼する。 赤ちゃんれいむは食べ物を柔らかくしてくれる母れいむの前で「ゆっくりしていってね!!」と待っている。 「ゆぺっ! さあ、ゆっくりたべていってね!!」 「ゆっくりかんでたべてね!!!」 「ゆー!!」 赤ちゃんれいむは元気の良い返事と共に柔らかくなった茎にがぶりついた。 一口頬張ると、むーちゃむーちゃといった風によく噛んで食べる。 「ゆっくりしていってね!!!」 美味しかったようで、にっこり笑ってそう鳴いた。 ある程度育つと「しあわせー!!」と叫ぶところだが、まだ赤ちゃんなので基本の鳴き声しかできない。 『むーしゃ×2、しあわせー』もちゃんと教えなければならない。 れいむのゆっくりした赤ちゃんはそれから噛む→飲み込む→ゆっくりしていってね!!を数回繰り返して食事を終えた。 何て言うかもう、れいむはそれを見てるだけでお腹いっぱいの気分だった。 とはいえそれで本当にお腹いっぱいになることはない訳で。 おうちの食料はもう残り少なかった。そろそろ食糧調達に出かけなければならない。 まりさも同じように考えていたようだ。 「ゆっ! そろそろたべものとってくるね!!」 「ゆっくりがんばってね!!」 赤ちゃんが産まれる前から役割は話し合って決めていた。 運動能力の高いまりさが狩りに出かけ、育児の知識に明るいれいむがおうちに残って赤ちゃんの世話をする。 適材適所というやつだ。それにれいむもまりさも親がそうだったのでそういうものだと思っていた。 そしてまりさは数日ぶりの狩りに出かけようとした。 だがそれを見た赤ちゃんれいむが突然泣き出した。 「ゆーん! ゆゅーん!!」 「ゆ? どうしたの!? なんでないてるの!?」 「ゅー!! ゅぅー!!」 赤ちゃんれいむはまりさの頬に体を擦りつけながら涙をボロボロ流していた。 それから赤ちゃんれいむはまりさを見上げ、何かを訴えるように激しく鳴いていた。 「ゆゆ、あかちゃんのためにもたべものとってくるからね。 ゆっくりまっててね!!」 「ゆうぅぅぅ!!!」 しかし赤ちゃんれいむはイヤイヤする。 まりさがおうちから出ようとすると、押し戻そうとしているのか小さな体でまりさを押してきた。 れいむはここで赤ちゃんが何を考えているのか分かった。 赤ちゃんれいむはまりさが家から出て行ってそのまま帰ってこないと誤解しているのだ。 れいむ自身もかつてはそうだった。 れいむは笑顔で赤ちゃんれいむに体を寄せた。 「ゆっくりあんしんしてね! まりさはちゃんとかえってくるよ!!」 「ゆぅぅん!! ゆぅぅぅん!!!」 だが…やっぱり赤ちゃんはイヤイヤした。 赤ちゃんは言葉を喋れないのと同時に言葉をほとんど理解できない。 だから言葉で言っても「まりさが帰ってくる」だなんて理解できない。なので安心出来るはずもない。 それかられいむとまりさは幾度と赤ちゃんを説得したが、赤ちゃんれいむは泣くばかりだった。 仕方のなくなったれいむとまりさは強硬手段を取ることにした。 外に行ってもちゃんと帰ってくること、そして食べ物を取ってくることを言葉じゃなく経験的に伝えるためだ。 れいむはおうちを出るまりさを邪魔しないよう赤ちゃんのリボンを咥えて持ち上げる。 「ゆー!! ゆゅーん!!」 「ちゃんとかえってくるからね! ゆっくりいいこにしていってね!!」 「ゆ"うぅぅぅぅ!!!!」 まりさはそれだけ言い残すとおうちから出ていった。 れいむにリボンを咥えられて宙ぶらりんの赤ちゃんれいむはその後ろ姿に向かって泣き続けた。 もう帰ってこない(と思い込んでる)まりさお母さんに「行かないで」と言っているかのようだ。 れいむは赤ちゃんの泣き声に心が締め付けられるようであった。 でも口をリボンから放すと赤ちゃんれいむはまりさを追って外に行きそうな勢いなのでしばらくリボンを放せなかった。 しばらくすると赤ちゃんは泣き疲れて眠りだした。 れいむは赤ちゃんを寝床に降ろすと涙の跡が残る頬を舐めてあげた。 それかられいむは軽くため息をついた。 本当に教えることが多い。 親が外に食糧調達に出かけるということすら教える必要がある。 それも言葉が聞くのも話すのも満足に出来ない状態で、だ。 言葉に関してはゆっくり覚えていくしかない。 とにかくれいむとまりさとでたくさん話しかけよう。 ゆっくりが言葉を覚えるにはとにかく話すこと。それしかない。 ああ、でも今はまず赤ちゃんれいむが起きた後どうするか考えないと。 きっと起きた時にまりさがいないとまた泣きだすだろうから。 それから数日経つとようやく赤ちゃんはまりさがおうちにいなくても泣かなくなった。 何度かまりさが家を出て、それから食べ物を持って帰ってくると赤ちゃんはようやく食糧調達というものを理解したようだ。 これでようやく赤ちゃんと二人きりの時に教育らしい教育が出来るようになった。 ちなみにまりさは昼と夕の二時間前ぐらいに外へと出かける。 夕過ぎに暗くなると何も見えないので眠るから、一日の半分弱は家にいないことになる。 その間はれいむが教育を行う。 今一番教えないといけないのは何よりも言葉だった。 「れいむはね、あかーさんだよ! お、か、あ、さ、ん!」 「ゆ、ゆゅ…よや、ややん!!」 「ゆゆ、おかーさんだよ! ゆっくりおぼえてね!」 「よやーやん!!」 「ゆぅ…」 赤ちゃんは喋ろうとしているのだが残念ながら発音が"やゆよ"だった。 しかしれいむの声を聞き、口の動きを必死で真似ようとしているのはよく分かる。 「よやーやん! ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていってね!! でもおかーさんだよ!! よやーやじゃないよ」 ちゃんと会話が出来るようになるのはいつのことか。先は長そうだ。 だがゆっくりの場合、会話が出来るようになるのはそう難しいことではない。 親の知識を潜在的に引き継いでいるおかげで人間の赤ちゃんよりもずっと早く言葉を覚えるのだ。 何も教育してばかりではない。 おうちの中限定だが赤ちゃんと一緒に遊ぶのも大事なことだった。 「ゆー!!」 「ゆっ、おかーさんはこっちだよ! ゆっくりはしってきてね!!」 「ゆっくりー!!」 「ゆゆ!? おそとはだめだよ! ゆっくりできないよ!!」 「ゆぅ?」 とまあ運動させたり、 「おかーさんがおうたをおしえてあげるね! ゆーゆゆーゆゆゆー!!」 「ゆ? ゆー! ゆー!!」 「いっしょにうたおうね!! ゆゆゆゆーゆーゆー!!」 「ゆーゆゆゆーゆゆゆゆゆゆゆー!!!」 「すごいよ! すっごくじょうずだね!!」 ひどい音程とカオスなリズムなのだがゆっくり的には上手らしい。 というよりもまあ、れいむからすれば赤ちゃんがリズムを取ってるだけでも十分なのだ。 赤ちゃんれいむは母親のれいむと遊べてとてもゆっくり出来ているようだ。 身を擦り寄せ、精一杯の笑顔で甘えてくる。 れいむはその笑顔を見ると幸せな気持ちになれた。 育児は辛くてもこの笑顔が見れるだけで頑張れるのだ。 本当はまりさもこの場にいれば良いのだけれど、食べ物が必要な以上は仕方がない。 まりさが帰ってくる。 「ゆっくりかえってきたよ!!」 「ゆー!!」 「ゆっ、ただいまあかちゃん!!」 まりさが帰ってくると赤ちゃんれいむはまりさのお腹にポコンと顔を埋める。 嬉しそうな顔で甘えてくる赤ちゃんにまりさはお腹を貸していた。 れいむは邪魔しないようにしばらく待ってからまりさにおかえりを言う。 「おかえりまりさ! ゆっくりしていってね!!!」 「ただいまれいむ!! ゆっくりしていくね!!」 「ゆゆ! よやーやん! ゆっくり!! よやーやん!!」 赤ちゃんれいむは今日覚えた「お母さん」をれいむに向かって連呼する。 翻訳するなら『おかーさん、かえってきたよ! おかーさん!』と言ったところか。 「ゆっ? あかちゃんいましゃべったの!?」 「そうだよ! あかちゃんはね、おかーさんをおぼえたんだよ!!」 「よやーやん! よやーしゃん!!」 まりさは驚いていた、と同時に喜びを隠せずにいた。思わず顔がニヤける。 我が子におかーさんと呼ばれるのは何とも甘美な響きだ。 まだ発音が上手くないのはしょうがないが、それでもおかーさんと言おうとしているのはよく分かる。 「ゆゆ、すごいよれいむ! きょうはごちそうにしようね!!」 「そうだね! あかちゃんにおいわいしようね!!」 「ゆゆ? ゆー! ゆー!」 「ごちそう」とか「おいわい」とか、難しい言葉は赤ちゃんに理解できない。 でもゆっくりした雰囲気を感じ取った赤ちゃんれいむは飛び跳ねて喜びを表現していた。 その日の赤ちゃんの食事は茎の残りじゃなく、甘い花と小さな果実だった。 夕食の後、寝るまでの時間は家族三匹の時間となる。 そのほとんどは赤ちゃんと会話して過ごすことになる。 「ゆっ、あかちゃんこうだよ。ゆっくりまねしてね! お、か、あ、さ、ん、だよ!!」 「お、やゆ、やん? ゆゆー」 「もうちょっとだよ! おかあさん、だよ!!」 「お、かー、しゃん?」 「ゆ! いいかんじだよ! ゆっくりしてるよ!!」 今はとにかくお母さんと喋らせたかった。 れいむもまりさも母となった以上は子にそう呼ばれたいのだ。 「おかーしゃん! おかーしゃん!!」 褒められたことが嬉しかった赤ちゃんは母に向かって「おかーしゃん」と連呼する。 これでもまだ舌足らずな感じがあるが、今はこれで十分だった。 外が真っ暗になって何も見れなくなると就寝時間だ。 寝るときには赤ちゃんれいむを真ん中にして、家族寄り添って眠る。 「ゆーゆー、ゆっくりー♪ ゆゆゆー♪」 「ゅゅー、ゅ、ゆ〜♪」 れいむは子守唄を赤ちゃんに聞かせる。 初めは母の歌に続いて歌う赤ちゃんだったが、しばらくするとすぅすぅと寝息をたてはじめた。 「ゅ、まりさもねるね」 「ゆっ、れいむもねるね。おやすみまりさ」 「おやすみれいむ」 本当に真っ暗なのでまりさの顔は見れなかったが、きっと狩りの疲れもあって眠たかったのだろう。 おやすみを言ったあと、まりさはすぐにぐーぐーといびきをかき始めた。 育児の日々は続く。 れいむも赤ちゃんも外に出ることはないが、この時期のゆっくりはほとんど育児でおうちに籠っている。 これは地域によって変わるのだが、れいむ達の森で外に出ているのは食料を探す片親、家族のいない独身貴族。 後は危険を顧みないのか考え無しなのか、赤ちゃん達を連れて外に遊びに出てしまう家族ぐらいのものだ。 大抵そういった家族の赤ちゃんは外敵に襲われるとか迷子になるとかで数匹いなくなる。 れいむ達の赤ちゃんは一匹なので外に出ても大丈夫そうだが、逆に言えば一匹しかいないので外に出るのは怖かった。 と、そんな訳でおうちで今日も教育、明日も教育である。 赤ちゃんれいむがプチトマトサイズからリンゴサイズの子れいむに育つまではこれが続く。 全ては赤ちゃんれいむのゆっくりした未来のため。 そのためにれいむとまりさは精一杯の愛を込めて頑張っていた。 赤ちゃんれいむが産まれてから一ヶ月。 この頃には体も大きくなり、一般的な子供サイズのゆっくりに育っていた。 そろそろ家族三匹で外に出てもいい時期だ。 「ゆっ、れーむ! いっしょにおそとにいこうね!!」 「きょうはさんにんでたべものあつめようね!!」 れいむとまりさは子れいむにそう提案する。 それを聞いた子れいむはぴょんと飛び跳ねて嬉しそうに返事をする。 「ゆー! おそと! れいむおそとでゆっくりしたいよ!!」 一ヶ月も薄暗いおうちの中にいたのだから外に出たかったのだろう。 何度も飛び跳ねて喜びを全身で表現する。 「それじゃあゆっくりでかけようね!」 「みんながゆっくりしてるひろばにいこうね!! おかーさんにゆっくりついてきてね!!」 「ゆっくり? れいむゆっくりできる?」 「ゆっくりできるよ! いっしょにゆっくりしにいこうね!!」 「ゆー! ゆっくりしようね!!」 子れいむの歩幅に合わせて森を跳ねる三匹。 初めて見る風景に興味津々の子れいむはあっちへ跳ね、そっちへ跳ねていく。 そして気になる物は触るか咥えようとする。 れいむとまりさは子れいむが変な物を食べないように気を配りつつ、子れいむの寄り道に付き合った。 本当は他の家族も集まっている森の広場に行こうと思っていたが子れいむの楽しむ姿を見ていると、今日はいいかと思えた。 「ゆっくりしていってね!! ゆっくりしていってね!! くささんゆっくりしていってね!! おはなさんゆっくりしていってね!!!」 おうちとは違って陽の光が溢れるこの世界全てが新鮮なのだろう。 子れいむは目に付くもの全てに声をかけていた。 それを眺めるれいむは元気に遊ぶ子れいむを見て何だか幸せだった。 まりさも同じで安らいだ表情をしていた。 もし数匹の子供を授かっていたとしたらこうはいかなかっただろう。 あちこちと飛び跳ねていく子れいむを見ていれば分かる。 とてもじゃないが数匹の子ゆっくりの面倒を見るのは無理だろう。 ただ一人の子のゆっくりした姿をこうやって眺められるのが幸せだったのだ。 「おかーさん! ゆー! ゆっくりー!!」 「ゆゆ? どうしたの?」 幸せすぎて軽くヘブン状態に入っていたれいむだったが、子れいむの呼ぶ声に我に返った。 自分たちを呼ぶ子れいむの元へ跳ね寄ると、子れいむは蟻の列を不思議そうに眺めていた。 初めて見る生き物だから興味を持ってるのだろう。 「むしさん! ゆっくりしていってね!!!」 子れいむはそう挨拶するが蟻は気に留めることもなく行進を続ける。 「ゆー…」 子れいむは返事も反応もされなかったことに不満らしい。 口をへの字に曲げて頬をぷくーっとしている。 れいむはそんな子れいむを可愛いと思いながらも子れいむに話しかける。 「ゆゆ、ありさんはいそがしいからじゃましちゃだめだよ」 「じゃましたらかまれるよ! だからゆっくりできないよ!」 「ゆー? ゆっくりできないの?」 「ゆ、そうだよ! だからこっちであそぼうね!!」 「ゆー…」 まだ不満は残っているようだが子れいむは渋々蟻の列から離れた。 その不満顔もまりさが枝を使った遊びを教えるとすぐに満面の笑顔に変わった。 結局その日は子れいむとおうちの周りを探索するだけで終えた。 初めての外出としてはむしろこれで良かったかも知れない。 外にある色んな植物、昆虫、他にもたくさん教えることができた。 まりさとしても一日中子供と一緒に過ごすのが久し振りで、大満足だったようだ。 翌日は予定通り近隣のゆっくりが集まる広場へと出かけた。 森の中に広がる春の陽光が差し込むのどかな草原だ。 辺りには子持ちの家族が集まっている。 子ゆっくりは友達を作って草原を駆けまわり、赤ちゃんゆっくりは親の近くで他の家族の赤ちゃんとゆーゆーと鳴き合っている。 親はもちろんその赤ちゃんの近くだ。 赤ちゃんや子供の様子を見つつ他の親とお喋りしていた。 もちろん家族持ちだけではない。 冬を越える間に一人立ちしたゆっくりが集まっている。 彼女たちは広場の外れで一人立ちした者同士集まり、伴侶となるゆっくりを探している。 この集団はカップルが出来るごとに減っていき、夏になると大半が子を引きつれてここへ来るのだ。 とにかくたくさんゆっくりがいる広場にれいむ達もやってきた。 「ゆっ、いっぱいいるね! みんなゆっくりしてるよ!!」 「そうだね! まりさたちもいっしょにゆっくりしようね!!」 「ゆっくり! ゆっくりしたいよ!!」 子れいむはその場で跳ねながらやや興奮気味にそう叫んだ。 「ゆっ、じゃあいこうね! おともだちをいっぱいつくろうね!!」 「おともだち? ゆっくりできる?」 「ゆっくりできるよ! だから100にんつくろうね!!」 「ゆー!!」 れいむたちの家族は他の家族たちの元へと跳ねていく。 「ゆ? ゆっくりしていってね!!」 「ゆっくりしていってね!!」「ゆっくりしにきたの? ゆっくりしようね!!」 れいむ達に気付いた他の家族は笑顔でそう挨拶をし、れいむ家族たちを温かく迎え入れてくれた。 それに周りで遊んでいた子ゆっくり達は新たに来た子れいむに興味があるのか近づいてきた。 「ゆー! まりさはまりさだよ!! れいむもいっしょにあそぼうよ!!」 「れいむはれいむだよ! ゆっくりあそぼうね!!」 「みょんはみょんだみょん!! ちーんぽ!!」 「おともだちだね! わかるよー」 「ゆっ・・・」 10匹近くの子ゆっくり達に話しかけられて流石にたじろいだ。 しかしすぐに笑顔に戻ると… 「ゆっくりしていってね!! れいむはれいむだよ!!」 元気に挨拶を返した。 これでもう友達同士だ。 れいむはその様子を見て安心した。 お友達が出来るのはこれからゆっくりする上でとても大事なことだ。 …まあ、ゆっくりの場合はこうして挨拶をし合うだけでもうお友達なので心配することでもないのだが。 まりさはそんな子れいむの元へ近づき、 他の子と一緒に遊んでくることとあまり遠くに行かないことを告げると戻ってきた。 「れいむ! れーむにおともだちできたよ!」 「そうだねまりさ! ゆっくりしたいいこがおともだちでゆっくりできるね!!」 嬉しさ余りにれいむとまりさは頬を擦り合わせた。 そのまましばらくスリスリしたかったが他の親ゆっくりが見ているので程ほどにしておいた。 子れいむが色んな子ゆっくりと遊ぶのを眺めながられいむ達は他の親とお喋りする。 話題はもちろん子供のことだ。 「まりさのこどもはね! むしさんとるのがじょうずなんだよ!!」 「ちぇんのこどもはわかるわかるよー!」 「みょんのちんぽ、ちーんぽ!!」 「れいむのこどもはおうたがとってもじょうずだよ!!」 とまあ、我が子がどれだけ可愛いかの自慢大会がメインだ。 数匹が我が子について叫び、他のゆっくりはそれを聞いて「ゆっくりしてるね!」「すごいね!」と返すのである。 そんな話の中から自分もこういうことをしようだとか、そういうことをさせてみようだとか思うわけだ。 他にもいい狩り場があったとか、ゆっくり出来る遊び場があったなどの情報も聞けたりもする。 れいむとまりさも他の家族に負けじと我が子自慢をする。 「れいむのれーむはね! おはなさんがだいすきなんだよ!!」 「それにおうたもじょーずだよ!!」 「ゆーすごいね!」 「すごくゆっくりしてるね!!」 「ちぇんのこどももおはなさんすきだよ。わかってるねー」 こんな感じの会話を午前中ずっと続ける。 同じ事を何度も言ったりするがそんな事を気にするゆっくりはいない。 ゆっくり出来る話題ならば既出だろうと何だろうと構わないのだ。 お昼の時間、お腹が空いてくると遊んでる子供を呼んで食事を始める。 広場のみんなでわいわいと食べるようなことはしない。 この近隣に住むゆっくりにとっては大事なゆっくりプレイスなので草木を食い荒らすわけにはいかないのだ。 だから数組の家族ごとに辺りへ出かけて食事を済ませてくるのだ。 午後になると今度は広場のみんなで遊び始める。 そこには親も子もなく、きゃっきゃと跳ねまわっている。 参加しないのは赤ちゃんの世話をする親ゆっくりぐらいのものだ。 数組の家族でちょうちょさん待ってねゲームしたり、 長い蔓を使って綱引きの真似ごとをするなどと全員参加型の遊びをすることがほとんどだ。 後は疲れたら木陰に入って休んだり、特に仲の良い友達と遊んだりと自由に過ごしてる。 日が落ちてくると一組、また一組とゆっくり達はおうちへと帰っていく。 れいむ達の家族も広場のゆっくり家族が数組にまで減ったところで帰宅した。 「ゆっくりできたね!」 「ゆー、たのしかったね! れーむはゆっくりできた?」 「ゆっくりしたよ! おともだち! おともだちできたよ!!」 子れいむは跳ね回りながら笑顔でお友達が出来たと報告する。 その大袈裟までの喜び方を見ると相当楽しかったのだとよく分かる。 「ゆーん! れーむにゆっくりしたおともだちができて れいむもうれしいよ!!」 「ゆっくりー! もっとあそびたいよ!」 「きょうはくらくなるからあしただよ! あしたになったらまたいこうね!」 「ゆー!!」 れいむは喜びの鳴き声をあげる子れいむを見て思う。 あの広場に行って本当に良かった。 まりさの言うようにまた明日も行こう、と。 れいむもまりさもまた、あの広場と共に育ったゆっくりだ。 この二匹の場合は去年の夏の終わりに産まれた。 秋から冬にかけて広場で遊び育ち、まりさと出会って雪の季節を越え、それから子れいむを授かった。 れいむとまりさの思い出のほとんどはあの広場での出来事だ。 きっと子れいむにとってもそうなるのだろう。 それは今の子れいむを見れば分かる。 明日を楽しみにそわそわしている様子はかつてのれいむ自身と同じなのだから。 きっと大きくなって一人立ちをしたらあの広場で伴侶を探すのだろう。 それは寂しくもあるが、立派に育つのは望むところである。 れいむは子れいむに頬を擦り寄せる。 子れいむは背伸びの要領でれいむに頬擦りし返してきた。 可愛い娘だ。あの広場でゆっくり育って欲しい。 「れーむ。ゆっくりそだってね」 「ゆー? ゆっくりしていってね!!!」 最高の返事だった。 それからは毎日あの広場へと出かけることになった。 たまには別の所をとも考えたが、子れいむの意見を尊重した結果広場一択だった。 森の広場にはれいむ家族のように毎日出てくるものや、 色んな場所に出かけているのか数日に一回しか来ない家族もいる。 この数日に一回しか来ない家族からは面白い話が聞けることが多い。 同じ話題でも気にしないゆっくりとは言っても新鮮な話題はやっぱり格別楽しいのである。 「ゆー、きょうはね。にんげんさんにあったんだよ!!」 「ゆっ!? にんげんさん!?」 「すごーい! ゆっくりできた??」 人間さん。 それはこの近辺に住むゆっくりにとって特別な言葉だった。 人里離れたこの森で人間さんに会うなんて稀だ。 しかし人間さんに会ったゆっくりの話ではお菓子という美味しい食べ物をくれたり、遊んでくれるらしい。 今この広場で流行っている遊びの半分は人間さんに教えてもらったという噂もある。 そんな訳でこの森のゆっくりの中では人間さんに会うことはかなりの幸運とされていた。 だからこそ人間さんに会ってきたという家族の話には遊んでいた子も集めて聞き入った。 その家族を中心に輪を作り、話に耳を傾ける。 「あっちのかわであったんだよ!」 「そしたらおかしをくれたんだよ!!」 「あとねあとね! おそらをとんでるみたいなことしてくれたよ!!」 「それとね!!」 れいむもまりさも、そして二匹の真ん中の子れいむも目を輝かせて話を聞いていた。 どれもこれも楽しそうでゆっくり出来そうな話ばかりだった。 自分たち出来ることなら会いたい。 しかし人間さんが森に出現するのは一ヶ月に一度あるか無いかだ。 それを考えると子れいむの心次第でもあるが会えるとも分からない人間さんを探しに行くのはどうかと思えた。 実際子れいむに聞いてみると、 「にんげんさん! ゆっくりあいたいよ!!」 と答えたものの広場に行くのとそれ以外の場所へ行くのとを選ばせると広場を選んだ。 事前に「人間さんはほとんど会えない」「広場なら毎日友達と遊べる」と話したから子れいむの選択は同然と言えば同然だった。 そういう新鮮な情報が時折ありつつも、それからの数週間はほとんど同じような日々を過ごした。 日中は広場で遊び、日が沈むまでにはおうちに帰って家族でお喋りをする。 そんな平和な日々。 しかし変化の無い日々でもあった。 だがゆっくりはゆっくり出来ればそれで満足なのでそれでも問題なかった。 しかし日々の過ごし方に変化が無くても子供のれいむは別の変化がある。 少しずつ体は大人へと近づき、毎日遊ぶ中で少しずつ語彙を増やしていた。 さらに生きる上で必要な知識も着々と身に付けて来ているようだった。 一人立ちの時は近い。 ある晴れた日の朝。 随分と窮屈になったれいむ達のおうちでれいむは目を覚ました。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆー? ゆっ、おかーさんゆっくりしていってね!!」 「きょうもゆっくりしていってね!!!」 三匹の顔はとても近かった。 もう子れいむは子という割には大きく、成体のゆっくりに育っていた。 今ではおうちの奥にいると他の二匹に出てもらわないと外に出られなかった。 そろそろ別居の時期だ。 何もおうちが狭いから追い出すという訳ではない。 あくまで自立のための成人の儀式だ。 それに子れいむぐらいのゆっくりはそろそろ伴侶が欲しくなってくる年頃である。 だから伴侶を迎えるために一人立ちさせておうちを用意させるのだ。 それに若いゆっくりのことだ。いざというときにおうちが無くては色々と困るのだ。 あとは他の家族も次々と子を一人立ちさせているのもれいむ達に子れいむとの別居を決断させた要因である。 れいむは昨日広場でまりさと相談した話を切り出すことにした。 「れーむ。ゆっくりきいてね」 「ゆ? どうしたの?」 「れーむはきょうからおとなだよ。 だからゆっくりひとりだちしようね」 「さびしいけどもうじぶんでおうちをみつけるんだよ」 「ゆ…」 子れいむは突然の話にしばらく押し黙った。 れいむとまりさも黙って子れいむの反応を待つ。 子れいむはしばらく考えた後、おずおずと話し出した。 「ゆっくりりかいしたよ。 きょうから…きょうかられいむはひとりぐらしするよ!」 子れいむは明るくそう言い放った。 何も予見してなかった話でもなかったのだろう。 子れいむの友達だって一人ずつ一人立ちし、新しい家探しで広場に来なくなっていたのだから。 それが子れいむの番になったというだけである。 しかし分かっていたといっても親元を離れるのはやはり寂しいのだろう。 子れいむの表情はどこか寂しげで不安が入り混じっていた。 「ゆぅ…ごめんねれーむ。このおうちがせまいから…」 れいむはそんな子れいむを見てついついそんな事を口にしてしまう。 しかしそんな母親に対して子れいむは笑顔で返した。 「あやまらないでねおかーさん! れいむはいちにんまえのゆっくりになるためにひとりだちするんだよ!」 「れーむ… おかーさんはれーむがゆっくりしたこにそだってうれしいよ」 れいむは子れいむに頬を擦りつけた。 いつもよりも長く、別れを惜しむように長くスリスリする。 傍観していたまりさも子れいむに頬を擦りつけ始めた。 「ゆ、れーむ。 とおくにいっちゃだめだよ。ちかくにおうちをみつけてね」 「ゆっくりわかったよ!」 確かに子れいむが遠くまで行かない限りはまた会える。 このおうちもそうだし、森の広場でもきっと会えるだろう。 しかし分かっていても寂しいものは寂しい。 「ゆ、ゆー、ひとりでもゆっくりしていってね!」 「からだにはきをつけてね。さびしくなったらいつでももどっていいからね!」 「ゆー、おかーさんありがとう… ゆ、ゆ"う"う"う"!」 子れいむが泣きだした。 やっぱり親元を離れるのは寂しく、無理に明るく振舞っていたのだろう。 そんな子れいむの健気な心にれいむもまりさも心を打たれ貰い泣きしてしまう。 「ゆ"う"う"う"! ゆっぐり"、ゆっぐりじでってねぇ!!」 「げんぎでゆっぐりじでねぇぇぇ!!!」 それから家族三匹、しばらく泣きながら頬を擦り合わせ続けた。 「ゆっくりいってくるよ!!」 「ゆっくりきをつけてね!」 結局一時間ぐらいおうちで別れを惜しんだ。 だが、これ以上は一人立ちの邪魔になるということでとうとう子れいむが家を出る時が来た。 おうちの前でれいむとまりさはおうちの入口を背にして子れいむと向き合う。 「きょうはどこでゆっくりおうちをさがすの?」 まりさが子れいむに聞く。 親としてもいきなり手放しというのは怖いのだろう。 れいむとしても子れいむが始めにどこへ行くのか気になっていた。 「ゆっ、まずはひろばにいっておともだちにあってくるよ!!」 「ほうこくにいくんだね! ゆっくりやさしいこだね!!」 「ゆーん、ふつうだよぉ」 子れいむは照れながら微笑んだ。 れいむはそんな娘に再び頬を擦りつけたかったがここは我慢しておいた。 だから笑顔で子れいむを見つめるだけに留めた。 ……… 少しの間三匹は気の利いた言葉も見つからず黙ったまま見つめ合う。 やがて子れいむが口を開いた。 「それじゃあもういくね。 いままでそだててくれてありがとう! これからまいにちあえなくなるけど…またあいにくるよ! だから、おかーさんゆっくりしていってね!!!」 それだけ言うとれいむ達の返事を待たずに背を向けた。 最後の挨拶で子れいむは笑いながら泣いていた。 これ以上涙を見せて母親に気を使わせないため、涙を見せぬようにあっちを向いたのだ。 れいむとまりさは目線を交わすと互いに頷き… 「「ゆっくりしていってね!!!」」 息の合った挨拶で子れいむを送り出した。 「ゆっぐり、じでぐるね…!!」 涙声でそう答えると今度はもう振り返ることもなく、立ち止まることもなく広場の方へと跳ねていった。 れいむとまりさはその姿が見えなくなるまで見届けた。 「いっちゃったね」 「そうだね。これからさびしくなるね」 れいむとまりさは寄り添いあい、その後も子れいむの去った方向に視線を向けていた。 それは名残惜しさからそうしているのであって決して不安からそうしているわけじゃなかった。 別れ際の子れいむのしっかりした姿はれいむを安心させていた。 「でもだいじょうぶだよ! れーむはとってもゆっくりしてるから!!」 そしてまりさも同じように思っていたようだ。 「そうだよね! しっかりしたれーむなられいむたちがいなくてもゆっくりできるよ!!」 「ゆー、つぎあうのがたのしみだね!!」 「そうだね! またあうときはもっとゆっくりしてるかもね!!」 れいむ達は寂しくてゆっくり出来ないよりもゆっくり出来る未来を想像することにした。 そうするとれいむは何だか楽しい気分になれた。 きっとあの子は良き大人のゆっくりに育ち、いずれは良き母となるに違いない。 一匹の子を立派にここまで育て上げることが出来たのだ。 これ以上の幸せは今までになかった。 考えると考えるほどれいむもまりさも最高に幸せなんだと実感できた。 だが、そんな幸せな時こそ不幸は牙を剥く。 ゆっくりいじめ系1793 子育て物語 後編?に続く
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「ふたば系ゆっくりいじめ 61 BJ/コメントログ」 未完結。続編2読む価値無し。 -- 2015-09-29 18 10 31
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目次 【概要】カレゴリー 詳細いじめっ子正義感の強いタイプ 保身タイプ 嫌がらせタイプ いじめらっれ子 流れ第一段階 第二段階 第三段階 対策案 【参考】ソース 関連項目 タグ 最終更新日時 【概要】 カレゴリー 独自研究 社会 詳細 いじめっ子 複合型あり。 正義感の強いタイプ 問題意識の強い。 問題の解決の仕方に問題がある。 いじめという意識は皆無。 特に自分が正しいと思い込んでる。 周囲から慕われてる。 普段の行動はいいので周囲に信頼されて発言力・影響力が強い。 説教や更生のつもりだろうが越権行為だったりする。 保身タイプ 普段は傍観者。 いじめられっ子と接するときに、根拠のない排他的な行為をする。 嫌がらせタイプ 遊びでやっている。 反撃・報復してこない相手を選んでいる。 陰湿。 いじめらっれ子 はっきりとは分からないが最初の段階でいじめられっ子のにも何かしらの問題がある。 少なくとも自分の場合は、なにかしらの問題点・過失があった。 より具体的に分類する場合は、色々なタイプをいじめてきた人に聞くしかないように思う。 流れ 第一段階 正義感の強いタイプが間違った問題解決をすると発生。 この段階ではいじめられっ子の方にも非がある場合がある。 第二段階 保身タイプのせいで孤立させられる。 この段階でいじめられっ子には非がない。 第三段階 嫌がらせタイプが孤立して弱っている相手をいじめ始める。 ここまでくると進級・進学してもいじめ情報が共有されて嫌がらせしてくる。 対策案 高齢者をボランティアやバイトで雇って、校内を巡回してもらう。 ボケ防止とかにも有効? 【参考】 ソース 俺。 関連項目 項目名 関連度 備考 創作/某国の諸問題一覧 ★★★ 創作/家族就学就労システム ★★★ タグ 社会 最終更新日時 2013-03-25 冒頭へ
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一人ぼっちのゆっくり 21KB 虐待-普通 制裁 愛で パロディ 小ネタ 悲劇 変態 同族殺し 野良ゆ ゲス 希少種 自然界 都会 現代 独自設定 流行に乗れないからいつものSSです ・このSSには愛でられるゆっくりとそうでないゆっくりが出ます ・高性能ゆっくりが出ます ・一部の賢いゆっくりは漢字を使って喋ります ・色々とパロディした部分があります ・作者に都合の良い独自設定があります ・これを書いたのはHENTAIあきです!いつものようにおまけがあるよ! ・それでもいいというひとはゆっくりよんでね!!! ある所に一匹のゆっくりもこうがいました もこうの周りには優しいおかあさんもお友達もいません だからもこうはいつもひとりぼっちです これからももこうはきっとひとりぼっちで生きるでしょう いつものようにもこうは目を覚まして朝ごはんを探しに家から出て行く。 番のゆっくりや知り合いのゆっくりは周りには一匹も住んでいない。 だからといってもこうは自分の境遇を悲しむことも、寂しいと思うこともなかった。 何故ならそれが当り前のことだと思っているからだ。 「むーしゃむーしゃ!ごはんさんはゆっくりできるお!」 たいして美味くもない家の周りの雑草を食べて満足するもこう。 食事が終わればいつもの日課であり、楽しみの一つヴォルケイノの時間である。 ゆっくりもこうが行う習性であり、希少種であるもこうの謎の一つだ。 自分の体温をあげて炎を出すという危険性が心配されるものだが、何故か周りに炎が燃え移ることはない。 だが実際に炎には熱があり、自分を襲ってくる外敵にはこの炎を使って撃退するところも確認されている。 研究者の間にはもこう自身が燃やしたいと思う存在しか燃えないのではないかとする説もある。 「ヴォルケイノ!ヴォルケイノ!ゆーん、やっぱりしょくごのヴォルケイノはゆっくりできるお!」 ひとしきりヴォルケイノを楽しんだもこうは、ゆっくりするためにお気に入りのゆっくりプレイスへと向かう。 もこうのゆっくりプレイスは日当たりのよい広場である。ここでもこうはいつもゆっくりしたり昼寝を楽しむのだ。 そんなゆっくりプレイスに今回は先客がいた。 「ゆゆ!?もこういがいにもゆっくりがいるお!?おなまえはなんていうんだお?」 「てるよ・・・。」 初めて会うゆっくりに興味津津なもこう。名前を聞かれて答えたのはゆっくりてるよだった。 本来なら刷り込まれた本能からてるよを攻撃してもおかしくないもこうだが、このもこうは今まで他ゆんと会ったことが無かった。 そのためてるよに素直に挨拶することが出来た。 「もこうはもこうだお!てるよ、いっしょにゆっくりするお!」 「いいよ・・・。」 短いがしっかりともこうに答えるてるよ。てるよ種はあまり動かずに常にじっとしている。 食事や運動といった行為も、子供を産むためのすっきりーの確認もされていない。 一体どんな生態をしているのか、ゆっくりが確認されてからだいぶ経つが未だに謎が多いゆっくりだ。 「じゃあさっそくいっしょにあそぶお!もこうはかけっこがだいすきなんだお!」 「めんどい・・・。」 そう言って遊びに誘うが、てるよは面倒くさいと切り捨てる。 「じゃあいっしょにごはんさんをさがすんだお!」 「べつにおなかへってない・・・。」 お昼ごはんを探そうとも誘うが、これもまたてるよに拒否されてしまう。 他にも色々ともこう提案するが、てるよはすべてを断ってしまう。 「じゃあなにをすればてるよはもこうとしてくれるんだお?」 自分がゆっくりできると思うことをすべて断られてしまい、もこうは困り顔だ。 てるよはそんなことを言われて、閉じていた目を少しだけ開けてこんな提案を述べる。 「おひるね・・・。」 「おひるねはゆっくりできるお!さっそくいっしょにおひるねするお!」 二匹は互いに体を寄り合わせて、自分の体を相手にくっつける。 今までどのゆっくりにも触ったことがなかったもこうには、それだけでいつもと違い楽しめた。 暖かい昼だということもあり、二匹はすぐに寝息をたてはじめる。 「もうくらくなっちゃってるお!もこうはおうちにかえるけど、てるよはどうするお?」 「てるよもかえる・・・。」 そう言ってもそもそと動き始めるてるよ。これだけでもおそらくゆっくりを研究する者には垂涎であろう。 てるよが見えなくなるまでもこうはその場に留まっており、見えなくなると慌てて自分の家に帰って行った。 初めての他ゆんにその日のもこうは興奮して中々寝付けないでいた。 ある所に一匹のゆっくりもこうがいました そのもこうには優しいおかあさんはいませんがお友達がいます だからもこうはいつも嬉しい気持ちです これからももこうはきっと嬉しい気持ちで生きるでしょう あれからもこうは毎日広場に行っている。 今までいなかった友達が出来たので、食事を持って行き毎日てるよと一緒だ。 味気ない雑草でもいつもよりもこうは美味しく感じている。 「きょうのごはんはめずらしいきのみさんだお!てるよいっしょにたべるお!」 「おいしい・・・。」 さっそく持ってきた木の実を仲良く食べる二匹。 食事が終わればいつもどうりにお昼寝を始める。こんな生活が最近の二匹の暮らしだ。 刺激はない生活であるが、もこうはこの生活を気に入っている。 昼寝が終わるころには日が暮れてもこうとてるよは自分の家へと帰っていく。 「それじゃあてるよ、またあしたなんだお!」 「じゃあね・・・。」 ゆっくりと家に帰る前に、もこうは明日のご飯を探すために暗い夜の中走りまわる。 これが普通なら捕食種に捕まえられる恐れがあるが、ここにはもこう以外のゆっくりがほとんどいない。 そのため餌も豊富にあり、もこうはてるよの分も餌を採ることが出来るのだ。 「これはあまいきのみさんだお!これならてるよもきっとよろこんでくれるお!」 口いっぱいに野イチゴを詰め込んで、もこうは自分の家へと帰ろうとする。 「ゆっくりしていってね!!!」 「ゆっくりしていくお!!!」 そんなもこうに声をかけるゆっくりがいた。これまで見ることがなかったゆっくりまりさである。 挨拶をした後に、まりさは顔を歪めてもこうにこんなことを言う。 「そののいちごさんをまりさにわたすんだぜ!わたさないとひどいめにあうんだぜ!」 「いやだお!これはてるよのためにとったんだお!」 堂々ともこうから野イチゴを寄こせと言うまりさに、もこうははっきりと断る。 しかしその答えにまりさはにやりと笑う。 「くちでいってもわからないゆっくりには、じつりょくこうしなんだぜえええええ!」 帽子から木の枝を取り出しもこうを突き刺そうとするまりさ。 しかしもこうはあっさりとまりさを避けると、逆にまりさに体当たりをする。 「ゆびょ!なにをするんだぜ!まりさにさからうなんてとんでもないゲスなんだぜ!」 「ゲスはそっちだお!てるよのごはんさんをとろうとするゆっくりはヴォルケイノするお!」 口の中からいったん野イチゴを吐き出すと、もこうはまりさに向けて炎を吐き出す。 まりさはあっという間に火だるまとなった。 「あぢゅいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!まりさのいだいなからだがやけちゃうううううううううう!」 「はんせいするんだお!ずっとゆっくりはさせないから、もうこんなことはしちゃだめなんだお!」 もこうがそう言うと、今までまりさを包んでいた炎が消えた。 全身をこんがりと焼かれたまりさは痛む体を引きずりながら何処かへ消えていく。 ゲスまりさを撃退したもこうは家へと帰り、てるよを会うのは楽しみにすぐに眠りについた。 「もこう・・・、きょうはだいじなおはなしがあるよ・・・。」 「なんなんだおてるよ?てるよからおはなしするなんてめずらしいお!」 いつものように食事をして昼寝を終えた後、帰ろうとするもこうにてるよが話しかける。 いつもより遅くまで昼寝をしていたため、空には綺麗な満月が浮かんでいる。 「てるよはおつきさまにかえらないといけない・・・、かえるにはもこうのたすけがいる・・・。」 「もこうはてるよのためならなんだってするお!それでもこうはなにをすればいいんだお?」 てるよの手伝いが出来ると思い、もこうは大喜びだ。 そんなもこうを見て、てるよは申し訳なさそうに言う。 「てるよをヴォルケイノしてほしい・・・。」 「だめだお!ヴォルケイノしちゃったら、てるよがずっとゆっくりしちゃうお!」 予想していなかったてるよの言葉に、もこうは体を跳ねさせてそれに反対する。 だがてるよはもこうに強く自身を燃やしてほしいとお願いする。 「てるよはもこうにあったら、ヴォルケイノでおつきさまにとどけてもらうことがいちばんうれしい。 もこうはいやかもしれないけど、てるよのいちどだけのおねだいからきいて。」 いつもの気だるそうな物言いではなく、はっきりとそう告げるてるよにもこうは涙目だ。 せっかく会えた友達なのに、どうして燃やさないといけないのか分からないがそれがてるよのお願いなのだ。 もこうはゆっくりと口を開く。 「ありがとうもこう。てるよがおつきさまにとどいたら、てるよのからだをたべてね。」 「わかったお!てるよはずっともこうといっしょなんだお!」 その言葉を最後に、もこうはてるよに向けて炎を吐き出す。 火だるまとなるてるよだが、その顔はとてもゆっくりしていた。 てるよの体がすべて燃え尽きると、もこうは涙ぐみながらてるよであった灰を食べつくし家へと帰った。 「もこうの体が大きくなってる。きっとてるよからのプレゼントなのかな・・・。」 ある日もこうが目を覚ますと、自分が胴付きとなっていることに気づいた。 だがもこうは喜ぶこともなく、楽しかったてるよとの生活を思い出し少し泣く。 そんな悲しい気分の時、もこうは家の外が騒がしいことに気づいた。 「ここだよ!まりさをもやしたゲスゆっくりがいるのは!」 「ひどいゲスだね!あんなにゆっくりしていたまりさにひどいことするなんて!」 「そんないなかもののゆっくりは、ありすたちがせいっさいしましょう!」 「わかるよー、ゲスはせいっさいされなきゃだめなんだねー。」 「むきゅ!これだけのゆっくりがいるなら、きっとらくしょうよ!」 煩いと思ったもこうが外に出ると、以前野イチゴを奪おうとしたゲスまりさが仲間を連れてやってきている。 まりさはもこうを見ると、顔を膨らませて自信満々にもこうに告げる。 「これからまりさをもやしたゆっくりをせいっさいするよ!」 「ゆゆ~ん♪まりさかっこいいよー。さすがれいむのおむこさんだね!」 「とってもとかいはねまりさ!まりさならきっといつかドスになれるわ!」 「まりさはまさにゆっくりのえいゆうなんだねー。わかるよー。」 「まりさのかりすまとぱちゅのいだいなちえがあわされば、まさにかんっぺきよ!」 どうやらこのまりさはどれ程の規模かは分からないが、群れの長らしい。 ゲスかもしれないがそれなりに有能ではあるらしく、集まっているゆっくりは全員がまりさに従っている。 「あの時のまりさか・・・。もこうはもう一人でゆっくりしたいんだよ。ほっておいてね。」 他ゆんと関わることが煩わしいのか、もこうは嫌そうにまりさ達にそう言う。 だがそんなことにお構いなく、まりさが連れてきたゆっくりは一斉にもこうに襲い掛かった。 「「「「ゲスなゆっくりはゆっくりしないでしねええええええええええ!!!」」」 自分が飛びかかってきたゆっくりを、もこうはつまらなさそうにいちべつする。 ゆっくりと息を吸い込み飛びかかってきたゆっくりに大きく息を吐きだした。 「フジヤマ・ヴォルケイノ!」 あっという間に火だるまとなるゆっくり達。以前にまりさに吐いた炎よりも熱く、そして加減を一切行っていないものだった。 「あぢゅいいいいいいいいいいいいい!」 「あでぃずのとかいはなかおがああああああああああああああああ!」 「あついよおおおおおおおおお!らんしゃまたすけてねえええええええええ!」 必死に火を消そうと転がるゆっくりだが、その火は決して消えることがなかった。 体がじわじわと焼け続ける中で、もこうを襲おうとしたゆっくり達は全員黒こげになる。 「ゆわあああああああああ!まりさのれいむがあああああああああ!」 「むぎゅううううううう!ここはいちどにげるわよまりさ!」 頼みであった仲間と番であったゆっくりの死に驚くまりさと、冷静に逃げるように忠告するぱちゅりー。 だがそんな二匹は逃げることが出来なかった。 「どぼぢでまりさのからだがもえてるのおおおおおおおおお!」 「ぱちゅのからだがあああああああああああああ!」 二匹もまたもこうの炎によって黒こげとなる。黒こげになったゆっくりだった物を冷たい目で見ると、 もこうはてるよと一緒に過ごした広場に久しぶりに行ってみることにした。 広場は無数のゆっくり達によって荒らされていた。 「ゆ?なんだかしらないゆっくりがいるよ。」 「きっとおさがいってたゲスゆっくりだぜ!」 「おさからにげてきたんだね!れいむたちがおさのかわりにせいっさいするよ!」 てるよとの思い出を汚された怒りで震えているもこうに、まりさの群れのゆっくりがせいっさいしようとする。 広場に怒号と悲鳴が響き渡る。 ある所に一匹の胴付きもこうがいました もこうからは優しいおかあさんも大切なお友達もいなくなってしまいました だからもこうはいつも荒んでいました これからももこうの心は荒んだまま生きるでしょう あれからもこうはてるよと一緒に過ごした場所を離れて、旅に出ることにした。 様々な場所に行きゲスや善良なゆっくりにかかわらず出会ったゆっくりを燃やす生活をしている。 ゆっくりを燃やしているときだけ、もこうはゆっくりすることが出来た。 今では人間が暮らしている街に段ボールで作った家を造り住んでいる。 「やべでね!れいむのおちびちゃんにひどいことしないでね!」 今日見つけた獲物は一匹のシングルマザーれいむだった。 比較的綺麗な体であり、最近捨てられた元飼いゆであろう。 もこうはれいむから赤まりさを取り上げると、手の中でゆっくりと赤まりさを燃やし始める。 「あぢゅいんだぢぇぇぇぇぇ!くじゅおやはゆっぎゅりしないでまりぢゃをたぢゅけろおおおおおおお!」 ゲス丸出しであり恐らくこの赤まりさのせいで親れいむは捨てられたのだろう。 そんなゲスであるがれいむには大切な子供であり、必死にもこうから我が子を助けようともこうに体をぶつける。 「はなしてあげてね!はやくしないとおちびちゃんがしんじゃうよ!」 「うるさいな・・・。せっかくゆっくりしてるのに邪魔しないでよ。」 鬱陶しそうにれいむを見ると、もこうはれいむのお飾りに少しだけ火を吹く。 「れいむのおりぼんがもえちゃう!?ひさんはゆっくりしないできえてね!」 「そんなことよりまりちゃをたちゅけろおおおおおおおおおお!」 命と同じぐらいに大事なリボンを守ろうと、あっさりもこうの体から離れて火を消そうとするれいむ。 そんなれいむを罵倒する赤まりさだったが、その声は段々と小さくなっていく。 「もっぢょ・・・ゆっきゅりしちゃっかった・・・。」 「れいむのおりぼんがああああああああああああああ!」 我が子の最後の言葉も耳に入らず、れいむは燃え尽きてしまったお飾りを見ている。 そんなれいむを見てもこうは可笑しそうに腹を抱える。 「あははは!すっごく面白かったよ!じゃあれいむにはもう用はないよ。」 そう言ってれいむに全力で炎を吐くもこう。れいむは絶叫を上げ続けあっという間に黒こげの饅頭になった。 「そこまでだよ!お前が最近ゆっくりを燃やす悪いゆっくりだね!うにゅほがせいっばいするよ!」 楽しい気分を壊されたもこうが後ろを振り向くと、そこには胴付きのゆっくりうつほがいた。 最近野良ゆっくりが燃やされることから、飼いゆにも被害が出るかもしれないと加工所が情報提供を求めたのだ。 ある程度の情報には金一封が出る為、飼い主のために犯人を探す飼いゆの一匹がこのうつほだ。 「もこうはただゆっくりしたいだけだよ。もこうのゆっくりを邪魔しないでね。」 「そうはいかないよ!一人で火さんを使うのは悪いことだから、うにゅほがお兄さんに代わっておしおきするよ!」 そんなうつほをもこうは馬鹿を見るような目でみる。飼いゆに危害を加えることはしたくないが、 こいつは少し痛めつけないと分からないだろうと考える。 「お前もちょっとだけ燃やしてやるよ!」 うつほに向けて炎を吐き出すもこうは、体を火に包まれて驚くうつほを思い浮かべて笑みを浮かべる。 だがうつほはもこうが想像していたよりも驚きの行動に出た。 「なんの!これぐらいの火じゃうにゅほは止められないよ!うにゅほに後退はないのだあ!」 炎に包まれながらもうつほはもこうに近づこうと歩を進め続ける。 今までこんなゆっくりを見たことがなかったもこうは驚いて棒立ちになる。 「くらえ!うにゅほ十字鳳!」 火に燃やされながら腕を広げてもこうに体当たりをするうつほ。まともに体当たりを受けてもこうは地面に倒れこむ。 茫然とするもこうに、うつほは大仰に言葉を放つ。 「どう!?今降参するならうにゅほも人間さんも許してくれるよ。」 そんな言葉をもこうはまったく聞いていなかった。ゆっくりと立ち上がるとうつほを睨みつける。 今まで大した痛みを受けたことがなかったこともあり、初めての痛みとなった原因であるうつほに怒りを覚える。 「よくもやったな!さっきの手加減したけど、もう手加減なんてしないぞ!」 怒りを込めた拳をうつほの顔に叩きこむもこう。炎では効き目がないと思い、素手での攻撃を行うことにしたのだ。 殴られたうつほは、一瞬顔をゆがめるがすぐに不敵な笑みになる。 「中々やるね!でもお兄さんに鍛えられたうにゅほはこんなんじゃやられないよ!」 同じようにもこうを殴り返すうつほ。それに対してもこうもまた殴り返す。 しばらくお互いを殴りあう音が二匹以外誰もいない路地裏で鳴り響いていく。 「「ゆぎゅ!」」 お互いが放った一撃が同時に両者の顔にヒットする。 ちょうどクロスカウンターのような形となり、お互い地面に倒れこんでしまう。 「なんでお前はもこうの邪魔するんだよ、もこうはゆっくりしたいだけなのに・・・。」 そういって悔しそうに倒れたもこうが、立ち上がったうつほに言う。 それに対してうつほは少し考え込んでからもこうに答えた。 「誰だってゆっくりはしたいよ!でも周りに迷惑をかけるかもしれないことをしちゃ駄目って、 お兄さんや学校さんで教えてもらったからもこうを止めたんだよ!」 もこうはそれを聞いてまた悔しそうに顔をゆがめる。 「そんなこともこうは知らないよ!もこうには教えてくれるおかあさんもお友達もいないんだから!」 「うにゅ?もこうにはお友達がいないの?」 それを聞いたうつほはもこうのことを可哀想だと思った。 もし自分に優しいお兄さんやお友達がいなければきっと寂しいと思ったからだ。 「じゃあうにゅほがもこうのお友達になるよ!そうすればもこうに色々教えてあげることができるよ!」 何の躊躇いもなくうつほがそう言うが、もこうはてるよのことを思い出し激怒する。 自分の友達はてるよだけなんだと。 「誰がお前なんかと友達になるか!もこうはずっと一人で生きるんだよ!」 「うにゅ・・・。」 良かれと思って言ったことだったが、もこうの怒声に驚いてしまう。 何とか立ち上がろうとするもこうの前に、一人の男が現れた。 「ここにいたかうにゅほよ!この俺の断りなく家を出るとはどういうことだ!」 「うにゅ!?お兄さん!」 現れたのはうつほの飼い主であるお兄さんだった。少し汗ばんでいるのはうつほを探し回っていたからだ。 素早くうつほに近づくと、お兄さんはうつほの頭に手加減して手刀を打ち付ける。 「勝手に外に出歩くでない!只でさえ野良ゆっくりが燃やされて危ないだけでなく、 マスクを被ったHENTAIがいるらしいのだから!」 「ゆわーん!お兄さんごめんなさい!!」 口は尊大だがうつほのことを心配していたようであり、叩かれたうつほも反省している。 うつほを叱り終えると、お兄さんはふらふらと立ち上がったもこうに気づく。 「何だこのゆっくりは?」 「もこうはうにゅほのお友達だよ!」 「誰が友達だ!勝手に友達にするんじゃない!」 三者三様の言葉が路地裏に響く。弱っているもこうはやってきたお兄さんはただ睨み続けている。 そんなもこうをお兄さんは面白そうに見ながら、うつほから何があったのかを聞く。 「ほう・・・、中々骨のあるゆっくりではないか。気に入った! うにゅほの強敵(とも)ならば、この俺の家で飼ってやろうではないか!」 「いいのお兄さん!?」 思いがけないお兄さんの言葉に、うつほは嬉しそうに目を光らせる。 勝手に飼われそうになるもこうは、普通の野良ゆであれば喜ぶところだが逆にお兄さんに食って掛かった。 「勝手に話を進めるんじゃない!もこうは人間に飼われようなんて思わないよ!」 「フハハハ!!遠慮するでないもこうよ!帝王は例えゆっくりであろうと、配下を保護するのが勤めよ!」 強引に話をまとめようとするお兄さん。さっそく持ってきたオレンジジュースで手際よくもこうの怪我を治療すると、 もこうを抱えあげる。 「離せ!もこうは一人で生きるんだ!」 「虚しいことを言うでないもこうよ!この俺も一度はそんなことを考えてゆ虐をしていたが、 ある一匹のゆっくりによってそんな愚かな考えを改めたのだ!」 「お兄さんは優しいよ!それにお兄さんに教えてもらえば、きっともこうも強くなれるよ!」 そうして半ば無理やりもこうを家へと連れて帰るお兄さんだった。 ある所に一匹の胴付きもこうがいました もこうにはちょっと変ですが優しいお兄さんと大切なお友達がいます だからもこうはいつも幸せです これからももこうはきっと幸せに生きていくでしょう 今もこうのお飾りには銀バッジが付いている。あの後お兄さんの飼いゆとなりバッジ試験に受かったのだ。 最初はお兄さんに師事され強くなった後に逃げようとしたが、毎回お兄さんに見つかり逃げることが出来なかった。 「何処へ行こうというのだ!帝王からは逃げることはできぬ!」 そうしていつの間にかもこうは、そんな生活を楽しんでいることに気づいた。 バッジ試験にも受けることになったが、その性格の為中々金バッジを取ることは出来ないが。 「静かにしてねー。今日は皆に新しいお友達が増えます。」 うつほと一緒にゆっくりスクールに通うことになったもこうはそこで衝撃的な場面に出くわす。 教師役である愛でお兄さんの言葉の後に教室に入ってきたのは、胴付きのてるよであった。 「久しぶりねもこう。貴方がここにいるって聞いたからお兄さんに言って私もここに通うことにしたのよ。」 「てるよ!?お月さまに帰るって言ったじゃない!」 そのてるよは胴付きであったが、自分の最初の友達であるてるよだともこうはすぐに気づいた。 驚くもこうの顔をてるよは面白そうに眺めている。 「そうよ。お月さまに帰って、またここに戻ってきたのよ。貴方の生活も覗いていたけれど、面白かったわ。」 「この馬鹿てるよ!勝手に帰って勝手に戻ってくるなんて自分勝手すぎるぞ!」 すぐにてるよに飛びかかるもこう。馬乗りになってぽかぽかとてるよの頭を叩く。 「やめなさいもこうちゃん!そんなに喧嘩ばかりしちゃ駄目です!」 教師役である愛でお兄さんは慌ててもこうを引きはがしにかかる。 もこうとてるよの顔はどこか泣き笑いのようであった。 おまけ お師さん・・・もう一度ぬくもりを・・・ 「よし、今日はこれまで!」 「「お兄さんありがとうございました!!!」 「うむ!ではいつもどうりに俺の愛の抱擁を与えよう!」 「お兄さん・・・、やっぱり裸にならないと駄目なの?」 「うにゅほはこれ大好きだよ!お兄さんの大きな体と、温かい体に抱きつかれるとうにゅほ気持ちいいもん!」 「そうだぞもこう!これは俺がまだ虐待お兄さんであったころに、心の師であるゆっくりにされた由緒ある抱擁なのだ!」 「でも体を擦りつけなくても・・・。」 「厳しい修行の後のマッサージだ!さぁ早く服を脱げ!うにゅほはもう服を脱いでいるぞ!」 いつものお兄さんの体術の訓練の後のこれだけは、もこうは嫌であった。 なんだか体がむずむずするし、何よりお兄さんの股間に何か固いものがあるからだ。 このことを友達のてるよに相談したところ、食べていたお弁当を吹きかけられて酷い目にあったがてるよからある説明を受けた。 ゆっくりスクールから帰った後、もこうは無言でお兄さんを燃やした。 後書き HENTAIあき完全復活ッッッ! 風邪も治って本調子になったので、希少種胴付きシリーズも順調です。 本当に最近はゆうかわさんや他のSS作家さんの胴付き愛で物を見て自分も負けない様に日々精進しております。 今回は以前に書いた「ゆっくりの寿命」のコメントにあったもこうとてるよを掘り下げて書いてみました。 補足すると、てるよはもこうに燃やされて胴付きへの転生、もこうはてるよの灰を食べて胴付きになると考えました。 転生中のてるよは「違うありす」のように、一時的に幽霊のような状態でもこうのことを見ていました。 今回出てきたお兄さんは皆さん分かっているかもしれませんが、自分も大好きな北斗のあの御方です。 タイトルが被っていたので変更した、「特異体質を持つ愛でおにいさん」でびゃくれんさんにTUGUNAIされた お兄さんと同一人物です。あの後ゆっくりショップに向かい、数多くいたお兄さんを血祭りにあげて見事にうつほをGETしました。 ポールあきさんネタ被りしてしまいごめんなさい。ゲスもこうというイラストを参考にさせてもらったブーンあきさんもすみません。 長々と後書きが書きながら次回はえーりんのSSでも書こうかなと思うHENTAIあきでした。 以前書いたもの ふたば系ゆっくりいじめ 993 初めてのおつかい ふたば系ゆっくりいじめ 1003 寂れた神社で ふたば系ゆっくりいじめ 1014 ゆーパチ「ヒャッハー!虐待だぁ!」 ふたば系ゆっくりいじめ 1024 めーりんの憂鬱 ふたば系ゆっくりいじめ 1036 別れと出会い ふたば系ゆっくりいじめ 1043 夜の怪奇現象 ふたば系ゆっくりいじめ 1058 S計画 作られたゆっくりたち ふたば系ゆっくりいじめ 1072 胴付きへの進化 ぱちゅりーの場合 ふたば系ゆっくりいじめ 1080 違うありす ふたば系ゆっくりいじめ 1087 まりさ家出する ふたば系ゆっくりいじめ 1099 てんこを良い子にする方法 ふたば系ゆっくりいじめ 1108 きめぇ丸?いいえしゃめい丸です ふたば系ゆっくりいじめ 1144 別れと出会い まりさのトラウマ編 ふたば系ゆっくりいじめ 1155 ゆっくりスクール ふたば系ゆっくりいじめ 1159 ゆっくりの寿命 ふたば系ゆっくりいじめ 1165 ゆっくりクラブ ふたば系ゆっくりいじめ 1178 まりさひどい目に遭う ふたば系ゆっくりいじめ 1184 オレンジジュースを買いに ふたば系ゆっくりいじめ 1216 特異体質を持つ愛でお兄さん ふたば系ゆっくりいじめ 1233 新月の夜に ふたば系ゆっくりいじめ 1247 しっかりゆっくりとうっかりゆっくり HENTAIあきの作品集 トップページに戻る このSSへの感想 ※他人が不快になる発言はゆっくりできないよ!よく考えて投稿してね! 感想 すべてのコメントを見る 後書きに書いてある胴付きになる原理(転生や吸収)が突発過ぎるwww そこを本文に書いてほしいお!! -- 2018-03-29 22 14 20 我がもこうに何てことを‼︎貴様の髪毛一本すらこの世に残さん‼︎ -- 2015-11-20 18 40 45 お兄さん生きてるのかw 胴付き希少種はいいな -- 2014-06-25 19 49 24 HENTAIあきさんは 胴つき・ゲス制裁・HENTAI 俺好みに作っているとしか思えん!!! -- 2014-06-11 21 06 33 なんて愛に溢れる帝王だ… -- 2010-12-06 01 18 18 HENTAIあきさんの胴付きはかわいくて、泣かせてくれる 最高のゆっくりです。 -- 2010-07-27 01 40 31 ゲス制裁・希少種愛で・胴付き・HENTAI・かぐもこおくう…なんて贅沢な作品だ! -- 2010-06-30 02 21 14 いい話だ・・・HENTAI要素好き。 -- 2010-06-21 04 07 26
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